鍛練
自業自得なんですが、肉離れをやっちまったおかげで、連休の予定がだいぶ狂ってしまいました。まず、何より稽古が十分に出来ないこと、そして犬たちと山に出かけられないのが、残念至極であります。
フィジカルな稽古は立禅と揺、そして角度を甘くした練と這が中心で、それにコンディショニングと筋力トレーニングを加えています。
筋力トレーニングは操体法の先生にも勧められているので、身体の焼き直しの一環として無理のない程度の強度でちょこちょことやっています。
体重もある程度落とさねば、とも考えていますが、良く知られているように無理なダイエットは基礎代謝を落としてしまうリスクがあります。これは体重を落とすためには逆効果。
筋肉量は基礎代謝に密接に関わるので、筋肉を落とさないということは非常に大事なことだそうな。そして20歳代以降はホルモン分泌の関係から、何もしないと筋量は落ちる一方なのだとか。
ここ十年ほどは真面目に筋トレなんてしていなかったのですが、立禅や這、そしてガチンコでやる推手が筋量低下に歯止めを掛けてくれていたようです。
操体の先生曰く「40歳になったなら積極的に筋肉を鍛えるべきです!」だと言うことですので、体幹部の鍛えと連動を意識した鍛錬をやっています。
大東流合気柔術の名人として知られた佐川幸義先生も、95歳でお亡くなりになる直前まで、相当な質量の鍛練を積まれたのは有名な話。
佐川先生は30歳代以降から継続的に鍛え始めた、ということで、当初の訓練量は驚くような量では無かったようです。その後、合気の技術的な部分の深まりとともに鍛錬の量を増して行った、と雑誌のインタビューでお弟子さんが語っておられました。
佐川師範は生前、技のことが分からないうちに鍛えすぎるのは良くない、という意味の発言もされていたそうです。これは私も実感しているところです。
内部感覚に応じて鍛錬の質量や方向性を調整して行くので、完成されたメニューがあり誰もが同じ鍛錬をすればいい、というわけではないのでしょう。従い、私も支部の稽古に来られている人達にはあまり鍛錬のことは話しません。
太気拳の技術面に鍛錬の効果が出て来ているかどうかはまだ分かりませんが、久し振りに会う方には「締まって来ましたね」と言われることがあります。健康面での効果は出ているのかも知れません。
鍛錬や身体操作を研究したり試行錯誤したりしていますが、稽古に来てくれる方には、比較的水平展開しやすい種目を少しずつ提示できれば、と考えています。