我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

内藤vs亀田戦

内藤と亀田がぶつかったWBC世界フライ級タイトルマッチ、なかなか見応えありました。結果はあの通りでしたが、お互いの“気持ち”が見られて良かったですね。

亀田興毅が良くなっていました。内藤のペースに呑まれず、KOも無理に狙わずに行けたことが良い結果につながったという気がします。精神的には親父と距離をおいたことが、そして技術面ではマニー・パッキャオ(比)を手本としていたことが、結果として良い方向に出たのでしょう。あくまで結果論ですが・・・。

世間で叩かれまくったことも、結果として見れば良かったと思います。やはり、男は叩かれたり壁を乗り越えて伸びるもんですよ。わざと叩かれることはないですが、ナニクソ!という気持ちは必要ですな。

技術的な部分では、TVの解説者もさかんに言っていたですが“ノーモーションの左(後手)”が良かったです。左を出し、身体を駆けよるように打ち出した左拳に寄せて行く動きは、同じサウスポーのパッキャオも得意とする動きですが、それを結構上手に体現していたのには感心しました。

内藤さんについてもすこし。彼はトリッキーな動きを序盤からずいぶん出していましたが、亀田が乗ってこないと見たら、最初はオーソドックスに攻めて圧力掛けた方が良かったでしょう。そうしておいてから“あっち向いてホイ”やれば違っていたかと。内藤選手、動きを見切られて、随分と正面を割られていましたからね。


内藤選手を応援して居たんで結果については残念ですが、いい試合でした。内藤選手・亀田選手、お疲れ様でした。


【追記】
今日の試合を観てちょっと気付いた点があります。すこし考えをまとめて、太気拳の稽古でも試してみようかと考えて居ます。もちろん、私の左足の親指の爪が生え変わってから、です。