我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

どうすれば勝ち?

格闘技界のはやり言葉を武術の世界に当てはめると、おかしな話になってしまうことが結構ある。ルールの中で頂点を目指す世界と、とにかく身を全うすることが本分の世界は、同じように見えても異なるのであろう。

だが、武術をルールやパターン、セオリーで語りたがる人が結構いるようだ。「顔面あり・なし」「打撃系・組技系」といった分類なんかはその最たるものだろう。

時々まったくの素人さんだけではなく、一応経験者と言われる人にまで「空手って/太気拳って、どういう風に勝負がつく(=どうすれば勝ち)なんですか?」って聞かれるのには閉口する。

「あぁ、俺、逃げるために稽古して居るんですわ」とか言って話題を変えようとしても「朝青龍に勝てる?」などとしつこく聞いてくる御仁まで居るからね。勝てるわけねーだろ?って苦笑いしても「じゃあ、何でやっているの?」だもんな。

じゃあ、社長になれないお前は仕事なんかやめぇや・・・と憎まれ口のひとつもききたくなる。大体俺がお相撲さん怒らせる必然性なんてないし、間違って怒らせたら走って逃げればいいじゃないかっつうの。

どこで何を聞いたのか、「空手にはタックル無いから、お前と喧嘩になっても(以下略)」なんて抜かすバカもいたな。ま、こういう馬鹿は一度怖い人にやられればいいんだよ。

大概はアメ公あたりに洗脳されて、自己主張や積極的発言を無条件にいい事だと思っている厚顔無恥な連中なんだが、恥を知ればいいのに。発言にも自己主張にもちったぁ慎重になれ!

で、こう言う馬鹿に限って二言目には「日本人って言うのはさ・・・」だからな。そもそもな、日本文化のひとつも身につけないで日本を語るな!

ちなみに上記のタックルマンは柔道歴1年程度で無段なんだと。剣道も同じくらいらしい。さすがにワシャ言い返したアルよ。「柔道か剣道で勝負してみるか?俺、どっちも素人だけれど。」って。もちろん「どっちか泣き出すまで一本勝負だ」と付け加えましたとも。

初段も取っていないのに武道を語らないようにね。ワガッタァ、きみぃ!