我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

場に触れるということ

黒豚とんかつ@とんかつの合掌


昨日の午前中は、娘の中学校の部活見学&保護者懇親会に出席して来た。さすがに全国大会常連となっている部の雰囲気は引き締まっており、気合いの入った内容の濃い稽古が行われていた。

部員の多くが私がお世話になっている練兵館の稽古生。学校で密度の濃い稽古を行い、さらに放課後に道場で稽古を積むのだから、やる気があれば強くなれるだろう。うらやましい環境だ。

稽古の締めくくりに先生の訓話があった。監督のT先生は、稽古に対する姿勢、そして日常の過ごし方が試合に反映されると、繰り返し強調されていた。

「挨拶が出来ない人間はダメ。挨拶が出来ないということは、気付きが無い、ということ。打ち込む機は自分で探し、自分で作るもの。誰も教えてはくれない」

「稽古で楽をする人間は、試合でその弱さが必ず出る。道場では歩くな(=素早く移動しろ)。労を惜しまずきびきび動け」

「稽古はウソをつかない」

どれも至極当たり前のことだが、今日では、大人でさえこれらを実行している人間は少ないだろう。これらの小さな積み重ねが、生涯のの宝になる。きちんとした学びの場を持てる、ということは有難いことだ。

夜の太気拳の稽古の時に、新人のK君が開始時刻から大幅に遅れて来場。仕事の終りが遅くなてしまったのだとか。「終わり30分しか稽古できなくても、出来れば今日みたいに稽古に来て、場の空気に触れてね」と話す。

稽古に来てくれる皆さんに、「稽古に来たい、場に触れたい」と思ってもらえるよう場を清めるのが、私の役目。幸い今はいい人たちが集まってくれて、良い感じの大人の空間になりつつある。

このような環境や集まってくれている人たちにひたすら感謝!です