我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

おいしい武術

本日は、いつもの午前の稽古(10:00〜12:30)に加えて14:00から“帯研”を実施しました。

午前中は基本稽古・ミット・組手を、午後の帯研は“差し”“入り身”そして“蹴り”を題材として、日本武術のエッセンスを組み入れての稽古。

澤井先生の技法を観てみると、中国武術の技法に剣・柔といった日本武術のエッセンスが織り込まれているように思える。

私自身は、源流となっている意拳・大成拳をリスペクトする気持ちは持っているのだが、太気拳の本家は日本である。


中国武術をリスペクトして仰ぎ見るだけだったら、いつまでも分家の小倅でしょ(笑)。だったら初めから意拳を稽古してますよ、ワタクシ。


もっとも太気拳に対するとらえ方はいろいろあって良い。中国武術である、という表現も間違いではない。伝える先生が中国武術や中国文化に造詣が深ければ、太気拳中国武術としての面を強調して伝えることは当然です。


でもね、中国語も出来ず中国の文化も理解していない私が太気拳中国武術です、なんて言ってお伝えするのは絶対におかしいでしょ。無国籍格闘術ならともかく、それは中国武術に対する冒涜ですよ。


大成拳を換骨奪胎して独自の境地に至った澤井先生の伝えた武術が、我々の稽古する太気拳こればっかりは、絶対に譲らん。


定義を不明確にしてムードでものをいうのは、ワシャ好かん。自分のやっていることや立ち位置を明確にして誇りを持ってやらないと、そのうち除霊始める奴が出てきちゃうでしょ。

至誠塾からそんなのが出たら、即座に手合わせに行きますけれどね(笑)。


いつも言っているしこれからも言いますが、私は太気拳中国武術をベースにした日本の武道であると考えています。歴史を歪曲して作られたコ○ドとはちゃいまっせ(笑)。


料理で言えばラーメン。ラーメンを和食とは言わないし、かと言って“中華料理”ではないでしょう。ベースは中国の麺料理であっても、もはや日本の食べ物と呼んで差し支えない。


まあ色々言ったけれど、料理はおいしく楽しく健康的に食べられれば、OKじゃないですか。武術ってのは、身を全うするための心技体を養うことが出来ればOK。


太気拳は非常〜に“おいしい”武術だとワシャ思うね。