我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

基本と見識

日曜稽古会の参加者は奥入の三名。せっかくなので、基本を掘り下げる稽古を行う。

当たり前のど真ん中だし、何度も述べているが、基本は大事。ここをスルーして技の使い方を懸命にやっている人を見かけますが、論外ですね。


私なら有名な拳法家が基本を徹底して指導してくれるというのなら、もうウハウハだよ。もし一期一会の指導なら、組手の戦術とかそういうことより、基本をビッチリおしえて頂きたいね。

前にも例に出したけれど、基本ってのは言ってみれば本郷猛が仮面ライダーになるためのモンでしょ。

本郷猛のままパンチや蹴り覚えたって、ライダーパンチやライダーキックに
ならないからね。仮面ライダーのパンチの打ち方よりも、仮面ライダーになれる為の練功法を私は学びたい。

基本、といいつつ有段者の為のモノなので、少し踏み込んだ内容を行う。手の内、突くときの体の連動、当てるための要訣、などが普段稽古している基本とつながることを理解して、動いてもらう。

このあたりの内容を稽古できるようになってきた、というのが嬉しい。表に出る強さ、という部分も大事にしたいですが、稽古にあたっての見識も同じくらい大事です。

どちらが大事、というより、強い人は見識を身につけましょう。見識があれば強さを深く大きくとらえることが出来るし、スランプの原因も分かるんじゃないのかな。

理に明るく見識がある方が、武力を効率よく磨けると、私は思うね。


でもねぇ、見識だけの人はちょっと扱いに困っちゃうので、勘違いしないでね。実技を抜きにした業界用語や感覚に関する質問は、オイラ受け付けないから。

そこんとこ、ヨロピク♪