我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

指導


6月12日の日曜稽古会は“私事”でma-simo君に指導をお願いした(“私事”については、稿を改めて書きたいと思います)。


彼は当支部の入塾第一号で入門して4年。今のところ、稽古への参加回数と熱意はだれもが認める存在である。

体力も気力もあるので、今後の取り組み方次第では「化ける」可能性は十分にある。

ちょっと鍛えて強くなった、なんていうのは「化ける」とは言わない。化けるっていのは、本郷猛が仮面ライダーになることだ。

で、取り組み方次第、と書いたけれど、人様に教えるとなれば、否でも応でも取り組み方なんか変わるんだよ。

稽古時間の合間にちょこっとアドバイスするくらいならともかく、2時間半の稽古の全部を仕切るとなったら、それなりに大変だ。


続けていくうちには“教わる側”だって実力も知識も見識も付いてくる。手順を教えていればOKという態度では、早々に「巣立って」しまうだろう。早々に巣立ってしまって「太気拳、大したことないよ」なんてその辺で流布された日には、私だけの問題ではないからね。


ある空手の先生が「先生は生徒の十倍知っていて、初めて務まるもんだよ」と仰っていたが、まったくその通り。


稽古に来てくれる皆さんから頂いているお金は、基本的には私自身の武道の幅と奥行きを広げるために遣っている(今回の“私事”にしても、その一環です)。

私の実力と見識がアップしてそれを支部塾生の皆さんに還元すれば、私もハッピー、塾生のみなさんもハッピー。そして、指導の場数を踏んでバージョンアップ出来れば、ma-simo君もハッピー。

なんかマルチ商法のフレーズみたいだけれど、これ、本当の話。


ma-simo君のほかに黒帯と黒帯候補がひとりずつ居ますから、おいおい、その方達にも指導の経験を積んでいただけたら、とも思う。


・・・というわけで、これからも私の課外“武”活動が支部稽古と重なっちゃったときは、指導をma-simo君に託す機会を作って行きますので、皆さん、ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。