我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

強さとは - 『富山の常ちゃん』その1


昨日、富山支部長の小島さんと電話で話した際に「常ちゃん」の近況を伺いました。良い話だったので、今日の日記に書こうかと思ったところ、すでに小島さんの日記に書いてあるではありませんか。

あいつ、毎日更新しないから俺の方が先だと思ったんだけれどね・・・。先を越されましたナ!まぁ、まずは富山のHPをどうぞ(12/9日誌 『常ちゃん覚醒の巻』)。


太気拳至誠塾富山支部HP:http://plaza.rakuten.co.jp/seisyunnokage/


話自体はよくありそうな「弱かった子が変身して行く」お話です。ところで、強くなる、と言いますが強くなるってどういうことか分かります?

格闘技を稽古したら強くなりますか?ボディビルで筋肉つけたら強くなりますか?それとも最強論争で必ず出てくる超大国の大統領になることが強さですか??

どれも間違いでは無いかも知れないけれど、言うたら何ですが上っ面の話ですな。

強くなるってのは「適応能力・対応能力が上がること。そしてそれによって得られる心身の安定」ですよ。事に臨んで過たざること、安心立命の境地、が強さの実態です。

技も筋力も権力も、それを得ることが悪いというのではないですが、そういう能力には上には上が居て、その獲得に血道をあげている限り、安心立命は無い。

技や力をいくら身につけても弱い奴は弱いんです。それに囚われる限り、いつも自分より上の存在に怯えて居なくてはならなくなる。

よしんば最強の肉体や最高の権力を獲得しても、そこから落ちることにビウビクしていたら「心の安定」なんて夢のまた夢でしょ。そんなヤツが強いって言えますか?

富山のHPを読んでみてください。タイトルにもあるとおり、常ちゃんは「覚醒」したんです。“お塩”や自称プロサーファー夫婦が大好きなオクスリの話じゃないよ。

覚醒、っちゃあ目が覚めたってこと。弱い奴が強くなるってのは目を覚ますこと、とも言える。具体的には、価値観、大袈裟に言えば人生観が変わるっちゅうことであります。

(つづく)