我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

こころ

抹茶珈琲&アイスティー@音楽館


太気拳に限らず武術・武道の稽古をして行くうちに、必ず突き当たるのが「心」の問題です。一般には心・技・体と言う言葉があります。高木先生は体・技・心と逆から読みます。

勿論コレには理由がありますが、それについて理解を得るためには、太気拳至誠塾の門をくぐり、高木塾長の指導を受けて頂くのが一番の近道ですので割愛します。

先日、ウチの犬達ののろけ話をしましたが、大和号は若くして将来「不動心」を備えた豪傑になる萌芽を見せています。

本当の不動心にはまだまだ遠いですが、ツマランところで吠えたりしないし、小さな事に拘らない大らかさを持っています。

等身大の自分より大きく見せようとか、調子くれて態度を広げたりが無い。

弱っちい犬は、主人に抱っこされていると傘に着て目を剥いて唸ります。この「傘に着る」という態度は、犬でも人間でも小物がよくやります。主人が止めてくれることを端から織り込み済みで威張る。

強い弱いはどこまでも相対的なものですが、ブレない心の座標軸を持てないでテクニックを追うだけなら、武道はやらない方がいいと私は考えています。

こう書くとなにやら堅苦しい事を言っているようですが、私個人はそんな意図は全然無いです。ブレてはいけない処だけはキチンと固めて、それ以外のところでは鷹揚に振舞うのが大事だし、私自身もかなり大雑把な人間です。

大事なことだけは分かっているから、そこだけ守ればいい。逆に言えばムキになって守らなくて良いシーンもあるっちゅうことです(むしろそちらの方が多い)。武道でも社会生活でも、その辺の肝が見えているか否かが成功のポイントかも知れません。