我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

犬のろけ

平蜘蛛謝りの図


早朝目覚めてから薬草風呂に入り、今度は布団の上で眠る。会社が休みであることをいいことに、8時近くまで二度寝

起床後、犬の散歩をやや長めに行って目を覚まし、コンディショニングをすませて午前中に太気拳の稽古を二時間ほど。立禅を50分、這(はい)・試力・練(ねり)と進めて行き、最後は探手(たんしゅ)で締める。

足の爪先の打撲に伴う内出血がひどいので、稽古は軽めに切り上げて、近所の寿司屋に出掛けて昼食を摂り、食後のお茶は音楽館で。帰宅後、軽く仮眠。

稽古が思う存分に出来ないので、今日は何しろ犬と戯れる。いつも当ブログで書いているのだが、わが家の犬は3匹。みなそれぞれ性格が異なり、観ているとなかなか楽しいものです。というわけで、今日はウチの犬達の話にお付き合い下さい。

まずは一番の先住犬である福。雑種・メス・11ヶ月。こいつは、すごく良い子なのだがいざとなると気迫がすごい。先日、近所のでかい洋犬が家内に向かって突進してきたのですが、その際怒り狂って立ちふさがったのはチビ助の福。

飼い主のオバハンは家内に一喝されて言い訳。「すみません。この子はお宅のワンちゃんに向かっていったんじゃなくて、奥さんに遊んで欲しくって走り出したんです」。

あのな〜、主人に向かってきたから福は怒り狂ったんだよ!そんなことも分からねぇでデカイ犬なんか飼うなっつぅの!

怒りを我慢して、家内は一言「とにかくどけてください」と言ったそうだが、ディーゼルエンジンのような福の唸り声に、その場に居た皆は凍りついたそうな。まぁ、実際の戦いになったら柴犬サイズの福はひとたまりもないのでしょうけど・・・。

来月1歳になる福は、気合いと賢さ、そして性格の良さで三頭の扇の要になっています。

福の一週間後にボランティア団体から譲渡されたラブリーは、アカンタレだけれど最年長(3歳)だけあって、面倒見は良い。この時も福と洋犬の間に割って入ろうとしたとか。よく私を怒らせてビンタもらってお漏らしする割には、勇気があるのだ。

このラブリー、運動神経は半端ではない。ジャンプ力と寝技でのバランスは、ため息が出るくらいです。遊びの引き立ては超一流。わが家名物の“犬スパー”を仕切るのはこいつの役目です。

一番あとに来て、まだまだ仔犬(70日)の大和(ヤマト)は大物の風格。こいつは唯一のオス犬だし、バリバリの猟犬血統の甲斐犬。我が家に来る前は、猪を追い掛け回す両親と最強の闘犬・ピットブルのナッチャンが遊び相手で育っただけに、肝が据わっています。弱い犬ははなから相手にしない。

獣医のところに連れて行っても、近所の馬鹿犬が吠え掛かったものの、仔犬の大和のメンチでブルって甲高い声で「ひゃんひゃん七拍子」を奏でる。そんな中、大和は吼えるでもなく堂々と院内を進み、何も言わずニコニコと注射を受けて獣医さんに褒められて帰宅しました。

大和の父は甲斐犬ではでかい方なので、いずれヤツがウチの犬達の中で最大最強になりますが、今はまだ二人の姉ちゃんの下修行中です。毎日、壮絶なスパー。姉ちゃん犬達は今のところコントロールして大きな怪我はさせずに相手をしていますが、大和の筋力と闘争心に辟易することもしばしば。相手出来るのは、あと3ヶ月くらいかなぁ。

大和が姉ちゃん犬達の手に負えなくなったときには、山で私との鍛練が始まります。私も早く怪我を治して大和を迎え撃つ体制を整えます。

二回目のワクチンを済ませる来月あたりから、大和の散歩が全面解禁となる予定。三匹を連れて山に登るのは、楽しいだろうな。

註)今日の一枚は、私に一喝されて平蜘蛛のように低姿勢を取って詫びるラブリー(白)と大和(黒)。福は一喝されるようなことはしないので、離れた位置で冷ややかに二人を見つめていました!