我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

週末の稽古

夕暮れ時思川にて


5月23日(金)の水曜稽古の振替日、25日の日曜稽古会では若干目先を変えて、推手から始まり前捌きから組討に入る動き、そして組手をメインに稽古した。

私は富山同好会代表のKさんのように、組み技を専門に稽古した経験は無いのだが、かつて稽古していた空手にて“捕り手”や掴みからの攻防は一般教養程度ではあるが稽古した事がある。

太気拳に入門してからも時々逆手の稽古もあったし、推手なども手が合って鍔迫り合いになった状態でのポジション取り手の利き、そしてや化勁の稽古であるから、太気拳を稽古して居る以上、専門的ではないにしろ捕獲系の接触技への対応は避けて通れない、と自分では思っている。

あくまで組み伏せるための組技ではなく、組み伏せられないための、そして掴み合いの間合で打拳の発射台を造る稽古だ。

金曜も日曜も参加人数が少なかったのであるが、なかなか面白く稽古出来たかな、と自画自賛して居る次第。参加した塾生達も戸惑いつつも興味を持って稽古してくれた様子。まぁ、たまには本筋を外さない範囲でこんな稽古も良いだろう。

組手もヘッドギア着用で素手とパンチンググラブ着用で試してみた。思っていた通りではあるが、指先が使えないと動きが相当変わってしまうので、互角稽古でのグラブ着用は太気の稽古としては注意を要するな、と感じる。

一方素手の組手であるが、こちらはヘッドギアが視界も妨げず、正面打ちもバンバン出せてなかなかいい感じだった(保護部分を当止めで正確に捉える技術が必要だが)。ヘッドギアを寄贈下さった東京の塾生有志の皆様、本当にありがとうございます。

今日行った組手は、勝負形式の稽古ではあるものの、とにかく動きの確認と自身の課題の研究を主眼に置いて稽古出来たのが、良かったかな、と思っている。これは参加者の協力と理解がないと成り立たないので、これも有難い事です。

稽古終了後は参加者と拙宅で昼食を摂り、私はその後みかも山公園と思川でたっぷり愛犬を散歩させてきました。少し疲労が溜まり気味で辛かったけれど、週末にいい稽古が出来て本当に幸せです!