我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

魂の開発

今日は休日とあって、若干遅めに起床し犬の散歩&朝稽古。昨日の音楽館でのサロンコンサートが素晴らしかったので、夜なかなか寝付けずに睡眠不足気味。

仮眠をとり食事を済ませてから、久し振りに「みかも山県営公園」に行くことに決めた。愛犬のラブリー&福を連れての山稽古だ。娘の部活終了を待って、一家総出で出発。

野山大好きの福は、着くなり山の匂いに敏感に反応してご機嫌。リードを延長コードに変え、まずは昨年の合宿前の体力作りで支部塾生のM君&Y君を連れて行った「みかも神社急坂コース」にて、小手調べ。

成犬で運動神経抜群のラブリーは問題なくすいすい登る。生後半年で小型犬の福にはきついかと思ったが、体長の関係で難しい数箇所を除き、見事、クリア。

神社で小休止したら「もっと奥まで行こうよ!」と福がせがむ。カタクリの群生地あたりに来たら、いきなりコースの横の山肌を疾走する。

それがもう、見事!の一語に尽きる動き。体内に流れる甲斐犬の血が騒ぐのか、凄まじい勢いで山道を駆け抜ける。ぴかぴかに輝く笑顔で、「一緒に走ろうよ!」と私を誘う。延長コードの範囲だけでは物足りないらしい。

「よ〜し、竹山ぁ!魂の開発だ!」(by 大沢昇氏)と叫び、ダッシュ。アップダウンを繰り返し、ダッシュとウォーキングを織り交ぜて山を巡る。

3時間以上は動いたであろうか。いい加減、犬どもも疲れた様子なので、駐車場へ。娘は「部活よりきつかったわ!」とため息。山を駆け回るには、とにかく呼吸力がないとすぐにバテてしまう、と以前父に聞いたことがある。

猟犬をずっと飼っている人が居るけれど、思うに彼らって、犬の能力ががんがん開花して行くのが無上の楽しみなのではないだろうか。

別に芸として仕込むわけでもないのに、狩猟本能を初めとして犬の持って生まれた能力が開花するってのが、本当に楽しいのではないかな?勿論、教育する部分もあるのだろうけれど、野山に連れて行くだけで猟犬の血を引いている犬は目覚めてゆくと思う。

私は狩をやらないが、福を見ているとそう感じざるを得ない。本当に遊びをさせているだけで、どんどん能力が引き出されてくるのだから。人間にしたって生きてゆくための能力の基礎的な部分てのは、幼少時の遊びの中で本能を開花させる過程で獲得するもんだ。知識やらテクニックってのは、その土台に乗っかってこそ輝くものだろうね。

真の英才教育の基礎ってのは、子供のうちに身体使ってがんがん遊びまわることにあり、だと感じるよ。みんな、子供の魂、きちんと開発しているか?3歳から英語なんかやらせて魂の輝きを曇らせていないかい?

買い物をすませて帰宅し、夕稽古&身体の焼き入れ。夕食は友人の国分家で頂いた完全無農薬野菜の天ぷら&ザルうどん。それと牛乳。大変美味しゅう御座いました。よく眠れそうです!