我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

4・29合同稽古会

ひびきみか先生をお招きしての『武道家のためのボディワーク講座』を宇都宮スタジオSAMにて開催しました。


小山支部塾生だけではなく、東京からの有志も招いて総勢11名での受講。2月に引き続いての第二回目の開催です。

午前中は家内が主宰するダンスの教室の方々を、午後からは太気拳チームを対象にご指導いただきました。


全身のほぐしからはじまり、今回は二人組でのワークも取り入れて充実の稽古。

立つ・しゃがむを教材にした重力との付き合い方なのですが、ここ数カ月の私自身の稽古の焦点とも合致して、稽古がより一層進みそうな予感。

ちなみに今朝、この稽古の際の留意点を念頭に置いて太気拳の這(はい)をやったところ、イ〜イ感じだったね。

どう良かったのかは、言葉には出来ないというか、言葉にして勝手に理解されても嫌なので、説明はシナイ。説明を目的として感覚を言語にすると、時として、説明の説明をしなければならないときがある。それをした瞬間、ウソになるからね。


「身体はアタマより賢い」とひびき先生が何度もおっしゃっていたのだが、賢くないアタマに稽古をゆだねちゃうと、『上達しないスパイラル』に陥る原因になる。

このことは我らが師匠・高木先生も何度となくおっしゃっています。皆さん、師匠の言うことはちゃんと聞こうね♪

アタマにはアタマの大事な役割があるのだが、アタマがきちんと役割を果たすためには、事実を素直に感じ取ることが大前提だよね。そこが入口だし、入口間違えて出口が合う、なんつう調子良い話はないわけで。


ひびき先生の講座終了後、同じ会場で太気拳の合同稽古会。せっかく人数が集まったので、立禅の後は推手や打ち込みなどの対人稽古を中心に行う。


内容は割愛ですが、今日のテーマは『らくにやる』。対人稽古となると我武者羅になって周囲が見えなくなる方が居ますが、それって武術家にとっては非常にまずい事だと、常々思っています。

常に状況の変化に対応し得る余力を残して戦いを含めた事にあたるのが、武術家のたしなみ。このあたりは先日の【柔】のときにも書きましたので、これまた割愛します。


身体を整えた後だけに、立禅も対人稽古も本当に調子良かった。思考も非常に柔軟になって良い稽古が出来た満足感があります。ま、こういう満足感って一瞬だけどね。過去の成功体験にとらわれず、次行ってみよー!ってな感じ。


稽古後は、会場お隣の中華料理龍華園さんで楽しく懇親会。

席上、至誠塾のホープ大村氏による太気拳至誠塾前橋支部の開設が発表されました。初稽古の6月24日は出稽古にお邪魔させていただきます。


解散後、ドイツから太気拳を学びに来ているロバートと館長ことIさんを拙宅にお招きして、25時過ぎまで実技を交えた武術談義で盛り上がり、日独協定の結束強化を図ったのでありました(笑)。