我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

真っ直ぐに

昨日・今日と剣道の稽古に伺う。すこし、剣道の動きの中での“力み”が取れて来たようだ。モノを持つと無手の時とは違ったバランスに身体が馴染まない所から、力みが生まれやすい。

剣道は棒や杖と異なり、柄の長さ分しか手の位置は変化出来ないゆえ、体術の動きがそのまま生きる、という風にはならない。そこが難しいところであるが、稽古のやり甲斐がある。

とにかく太気拳の推手と同じで、今は負けること・やられることを気にせず、真っ直ぐに虚心坦懐に稽古して行くのみ。やられたくない一心でダメな稽古をしても仕方がない。

私は中学生と稽古しても打たれる。先日の一級審査でも多少打たれてしまった。それはそれで良い。それより良い稽古をすること。心を崩されない事。身体を練り上げること。それで十分。

40歳で始めた剣道ゆえ、勝ち負けにこだわってダメな稽古をしている時間は無い。試合慣れなんぞ考えている暇もない。下手でも小賢しい稽古をしないように心掛けて、素直にやるしかない。

太気拳ももう少しで10年になる。小賢しい稽古になっていないか、ここいらで見直しですな。この年齢になったら、小賢しい稽古で伸びる余地はないからね。