我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

答えは見つかる

毎朝、太気拳の稽古をしてから仕事に出掛ける。

稽古場は社宅のグラウンドなので、相当数の人が私の稽古を見ていると見えて、職場で色々と聞かれる。気功みたいなもんで、美容体操がわりです♪と適当に答えて誤魔化すのだが、それが一番平和で良い。

興味本位の質問は、言葉の定義も聞いている自分の立ち位置も明確ではないので、真面目に捉えると疲れてしまう。ただ、コミュニケーションの一手段として相手の得意分野を話題にする、ということもあるので嫌な顔は絶対にしない。優しく笑って「美容体操ですわ」と答えて終わり。

勿論、指導のときは別だ。高木先生には及ばないながら、自分の現在の技量と表現能力で伝えられるだけのものを、時間内に出し切るつもりでやる。

質問にもなるだけ答える。もっとも、情報や知識に類するものは知らないことだらけなのだが、塾生の質問が自分で稽古して行くなかで必然的に発生したものであれば、こちらの心身もそれを察知して自然に答えが出てくる。

別に今ここで分からなくても良い。質問が切実なものであれば、いつかは自分自身で実感を伴って分かるときが来るから。

人は、見えるものしか見えない。見えていないことが分かり、それを見る事・感じ取る事に切実なる欲求を感じて行動したとき、答えに近づいて行くのだと思う。

自分自身、まだまだ毎日が問いかけの繰り返し。一生それは続くかも知れない。しかし、その問いかけや課題が必然のものであり、自身がそれを心に抱いて行動と考究を重ねるのならば、必ず答えに辿り着く。

それが楽しみで、毎日稽古して週末に指導を受けている。今の自分の課題は・・・内緒です。きっと、答えは見つかるはずです。何時かね。