我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

芸談

昨日、

NHKラジオにて 江刺追分節歌手の談話が放送されていました。

興味深い内容だったので ここに要約します。

↓↓


話中、『・・・先代はねぇ。・・先代はこういう人だった。』
と、何度も出てくる。
その先代は昭和初期の伝説的な民謡歌手だったらしい。
唯一残されているレコード録音は 艶やかなテノール美声。
 『先代は 破滅型だったんですよ』という。
酒、たばこ、が大好きで 内臓を患い、身体がツギハギになってもなお
女性を連れ歩いて チャラチャラ しているものだから
『退院した日ぐらい、女性を遠ざけたらどうなんですか?』
と、諌めたところ
『馬鹿野郎、舞台で男の客に惚れられなきゃ なんないのが 歌手なんだ
 胃や肺 切り取ったぐらいで 女も寄ってこないんじゃ 御終いだぃ』
と、言い返したとか。舞台では、自分が主役でなくて 合いの手を入れる曲になると
勝手に帰ってしまったり 出番を待っている間に(二日酔いで)
眠り込み、客が『・・いいから そのまま 寝かせてやりなぁ!』と、言ったとか。

芸の後継者がいなかったのか? という アナウンサーの質問に答えて

『先代のような人はねぇ。人を育てるなんて できないんですよ。』
『九割九分まで仕上がっている人にねぇ。あと一つだけ こうすれば
 お客が喜ぶ。華が咲くっていうのしか 教えられないのよ。』

 『(芸の修行を富士登山に例えて)
   八合目まで登って来たヤツにしか 教えられないんですよ。』

 『ふもとの方でねェ、ハイヒールなんか履いて 登山だなんて

 ウロウロしてるやつに声かけてねぇ

  さぁ ココをお登りなさぃ なんてねぇ。そんなことできなぃ。

  今時はねぇ。そういう先生が 増えたけどねぇ。そうじゃないんだよ。』


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以上のような 内容で なるほど と思いました。