我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

稽古照今

古を稽へて風猷を既に頽れたるに縄し、今に照らして典数を絶えむとするに補はずといふことなし
(『古事記』序第一段 稽古照今より)

武道をはじめ我が国の芸事の世界では、練習・レッスンとは言わず「稽古(けいこ)」という言葉を使う。これは『古事記』の記述が語源である。
岩波書店古事記の解説によれば「古のことを考えて、それを今の有様に照らしてみて、風教道徳の廃れたのを正し、五倫五常が絶えようとするのを補わないということはなかった」という意味になる。まぁ、古事記の時代から「今の世は・・・」という嘆息があったわけですな。

午後に少し時間が取れたので、明治以降の武術・武道の流れと時代背景を、時系列で照らし合わせてみた(かなり大雑把な記述ではあるし、意図的に明確さを欠く撮り方をしています)。

武士階級がなくなった明治以降も、日本の社会に武は根付いており、その時代ごとに時代背景をくみ取って社会における存在価値を保っていた。もちろん、それを為し得た立役者たる先人がおられたわけであるが、先人たちが行ったことを我々がそのまま現代社会で行えばよい、というわけではない。太氣拳がこれからの時代に生き残りさらなる発展を遂げるするためには、色々とやらなきゃいけないコトがあると再認識した、否、させられた。

先人の伝えた本質を守りながら(←ここ大事!)、社会の中での存在価値を高める。古を稽えることの目的は「今を照らす」ことにある。そしてそれは佳き人生を歩むことにつながらねば、ならない。
最強とか実戦が…とか声高に叫んでみても、人材育成しなかったら、人材が集まらなかったら、屁のツッパリにもなりまへん。人が集まるためには魅力が必要だし、育成するためには「理念」「グランドデザイン」が必要だったりする。そして、言うこととやる事がチグハグではお話にならないわけで・・・。

目指す方向性に間違いは無いと確信しているので、焦らず自己を高めて、着実に歩みを進めて行こう。そして、賛同いただける「同志」を募るべく発信して行こう、と考えています。



太氣拳尚武館は、太氣至誠拳法(通称・太氣拳)を学ぶ武術・武道の道場です。武道初心者はもちろんのこと、武術・武道・格闘技で伸び悩んでおられる中級者以上の方も歓迎いたします。また、護身・健身(健康づくり)目的の方の参加もお待ちしております。稽古会場:小山市栃木市宇都宮市上三川町詳細は:http://taikiken-tochigi.jp/practice/
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 中国拳法の流れを汲む武術。創始者澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。

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