我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

一人稽古

今日は本当に寒かったですね。首都圏でも雪が降り、朝は遅刻者が続出でした。

定時退社の日ですが、高田馬場の稽古に出ると帰宅は深夜になるので路面凍結が怖いから、近所の公園で一人稽古。

立禅・這・練と一通り行って、2時間ほど経ったところで寒さがきつくなり退散(笑)。

まだまだやりたかったのですが、集中していい稽古が出来ました。

やり足りずに「稽古に対する飢え」があるくらいが調度良い。


先日仲良くしている同門の方から「何時間くらい稽古されていますか」との質問をいただきました。

もちろん、その日によって違います。忙しいときは細切れの時間でもいいので、出来るときにできるだけやる。

特に朝稽古は、立禅しか出来なくても必ず行う。朝に稽古をすることで、一日を“整体”で過ごすことが出来る。


稽古に就いては色々な考え方があると思います。日常生活で稽古をする、という考え方や、一方で稽古“だけ”をする時間こそが稽古時間だ、という考え方。

私はその中間。日常生活でも稽古は出来るけれど、その前提としては稽古“だけ”に集中できる時間をどこかで取ることが必須だと思う。


稽古に集中する時間に何をするのか。肉体運動や鍛錬だけやるのであれば、日常生活での稽古なんて出来ない。

鍛錬だけではなく、自身の観察をして何に気付くのかが大事だ。

気付きを掬い上げて育て上げるのが、道場の外での稽古。


これが出来て初めて武術の稽古が日常に生きるし、日常での心の訓練を武術にフィードバック出来ると私は考えるし、私にとって武道とはそういう修養方法だ。

肉体運動の修練は私も重視しているが、あらゆる局面で武の威力を発揮するには、アタマと心の柔軟性が同じくらい大事だ。

地震津波ではないが、身を全うするためには「リスクは測定不能」であることを分かっていないといけない。

相手のレベルを勝手に想定して体や技を練り上げても、それ以上の相手だったらどうすんの?っていうことだね。


あとは自分で考えていただくとして、武道家が簡単に想定外を口にしたら、イカンわな(笑)。


お、いい時間だ。眠くなってきたな。明日もいい稽古が出来ますように♪




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