我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

舞台裏

立禅の森


休日前夜はついつい夜更かししてしまう。昨夜も寝る前に打拳の稽古をしていたら、足捌きから体捌き、はては手の内まで気になって眠れず、就寝は午前4時。

当然のことながら起床はずれ込み、8時半過ぎとなってしまう。

ストレッチをして犬と散歩を1時間。帰宅後、得物を使っての体捌き・足捌きの稽古を行ってから近所の稽古場、通称「立禅の森」で2時間ほど禅・這・練を中心に身体を動かす。

やはり木立に囲まれての稽古は最高である。太気拳は屋外、殊に自然の中で練るのが良いと言われるが、まったくその通りだ。平日の朝は公園で稽古しているが、やはり木立の中で練ると気分の乗りがちがう。

ひと風呂浴びて遅めの昼食を取る。夜は稽古があるので風呂で構想を練る。風呂ではよく武道本を読むのだが、これはネタ仕込みというより考えを「揉んで」やるのが目的。まったく関係のない記事を読んでいて考えがまとまることが結構ある。

考えがまとまらないので、家内と買い物に出たついでに音楽館でティータイム。上質な雰囲気のお店で美味しい珈琲とケーキを頂いてリラックス。帰宅後、仮眠をとってから夕方の散歩に出たら稽古会のアイディアが湧いて来る。

私は稽古でのネタ切れはしない。こう言っては何だが、時間も費用も労力も人一倍掛けて武道に関わって来ているつもりだ。ネットでキーワード検索して入手した単なる情報とは、ものが違う。

問題は稽古参加者全員の満足を引き出す最大公約数をいかに提供するか、である。しかも、それを限られた稽古時間の中で伝えて行く作業が必要だ。これはなかなか大変であるけれど、すごく楽しい作業でもある。

本当は舞台裏のことなんか喋るべきでは無いのかも知れないが、こんな感じで日々の稽古会のネタをこさえているというお話でした。