我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

武術的歩法について(YouTube動画解説)

淡路島合宿2日目に「歩法」についてお伝えした。
参考動画:https://youtu.be/WhW9W7hAOUQ

私が考える武術的な歩法について書いてみました。

〜身を全うする〜
太氣拳を武術として成り立たせる要素は様々あるが、簡単にいってしまえば「護るべき時に護り、攻めるべき時に攻める」ということでしかない。武術において一番大事なことは「身を全うする」ということ。当たり前の話で恐縮であるが、我が身は二つとない。
したがい身を全うすることを旨とする武術においては、「勝つこと」よりはまず「負けない事」「護りきること」を主眼とするべきで、危機に際してしっかり護りきれれば「勝ち」だ。もっと言えば、「危機に遭わないこと」こそが大事であるのだが、何らかの理由で危機に遭遇して逃げられない場合、戦わざるを得ない場合もある。

〜鉄壁の防御〜
「護る」というと「受け技」という言葉が出てくるのだが、「受け」という消極的な姿勢で害意を持った「狂人」を前にして我が身を護ることは難しい。武技を用いて身を護る場合は「受け」ではなく「防御」、すなわち“防ぎ”“御する”という姿勢が必要になる。

〜地と人の直結〜
防御は大雑把に言って「歩法(足捌き)」「身法(体捌き)」「前捌きからなる。相手との間合いから考えても概ねこの順番で用いられるが、状況に応じて瞬時に変化できるためには、この3つは渾然一体となって用いられることが望ましい。太氣拳においては「地と人の直結」を重視して自由に変化できる心身を練る。その具体的な方法論が立禅・這・練などの基礎鍛錬である。
なお、武術においては両足が地面や床から離れるような飛び跳ねるフットワークは禁物となる。飛んでいる最中は、変化が出来ない。瞬時の変化への対応が求められる武術においては、常にどちらかの足で地を捉えていることが必須となる。競技格闘技と異なり相手の実力・攻撃手段(武器の有無も含む)が未知であり、ルールやジャッジなどが護ってくれるわけではないのが武術の前提となる事から考えれば、論じるまでも無い話である。

ご参考になれば、幸いです(#^.^#)


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 中国拳法の流れを汲む武術。創始者澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。

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