我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

日々是道場

私の住んでいるところは目の前が田んぼと里山があって、すごく恵まれた環境です。時々犬の散歩がてら近所を歩きますが、そんな中でも稽古は出来ます。

もちろん純然たる稽古目的で山林に入ることもありますが、私は一日中稽古のできるプロでは無いので、日々の生活の中でいかに工夫するかが勝負です。

先日、畦道を小走りしているときにちょっとした怪我をしたのですが、原因は軽率なリードの引き方。怪我そのものは幸い大したことはなかったのでラッキーでした。

分かっていても自分の体が制御できない瞬間が誰にでもある、ということに改めて気付きました。

もっとも、この気付きを技として体現するには余程の工夫と稽古が必要なのでしょうが、こんな心身の仕組みを身体で気づいて、意識上に掬い上げて行くことが“気と気分の拳法”たる太気拳には必要なのだと思います。

身体で気づくことと知識として知っていることの間には、“天と地の差”があります。

日々、是道場です。