練法と技
稽古を長年やってきて奇異に感じることは、技ばっかりやって根っ子がない稽古体系を時々見かけることです。他人事ながら、大丈夫かよ・・・と心配になる。だって、武術ってのは究極的にはたったひとつしかない自分の命を護るための方法論ですから。
太気拳の場合、気の拳法、ということで有名になりましたが、練法が人間の仕組みに合致した本質的な運動であることがその特徴です。立禅・這い・練りも具体的に運動として説くべきですね。
練法の「楷書体」がきちんと身について、戦いをきちんと見据えて稽古と検証を繰り返せば、応用例も自ずと出てきます。動けばそれが技になる、という合気道開祖の有名な言葉がありますが、其処を目指す。
技のやり方を覚えて、というアプローチでは「動けばそれが技」にはならない。身体を練る具体的な方法論が要る。身体が練り上がれば基本技をベースに応用技はどんどん出てくる。出て来なければ、そのやり方が間違っているか、取り組み方がおかしいか。単純なけいこ不足とか稽古中に「心の旅」に出ている人とか（笑）。・・・まぁ、理由はそんなところです。世の中にそんなにたくさん“不思議”はありません。
身体がある程度変化できるようになった上で、研究・工夫は一生必要ですね。変化できない人が研究とか工夫しても、パターンを増やしただけなんで、冒頭でいった話になっちゃいます。
護身っていうのも、即座に役立つ技を覚えるのはもちろんですが、練法・身法を併せて稽古しないと何も身につかない、っちゅうことになりますね。
来年１月の開講の読売カルチャー（宇都宮）の講座では、護身的要素も折り込みながらやっていこうかと。
太気拳身法による護身技１：https://www.youtube.com/watch?v=gewteFgWysg
太気拳身法による護身技２：https://www.youtube.com/watch?v=HZzGXHJcADE
太気拳至誠塾栃木支部は、太気至誠拳法（太気拳）を学ぶ武術・武道の道場です。武道初心者はもちろんのこと、武術・武道・格闘技で伸び悩んでおられる中級者以上の方も歓迎いたします。また、護身・健身（健康づくり）目的の方の参加もお待ちしております。稽古会場：小山市・栃木市・宇都宮市・上三川町。詳細は：http://taikiken-tochigi.jp/practice/
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＜太気拳とは＞
中国拳法の流れを汲む武術。創始者・澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。
