相撲学園構想〜その１
カネと環境がそろったらやりたい事！それは相撲学園の創設だ！！相撲学園創設の目的は「日本人横綱を育てる」こと。
ぶっちゃけ、日本人横綱の居ない大相撲はツマラン！！そして、このままでは日本人の横綱は半永久的に現れないだろう。なんとなれば日本人の若者は、相撲を学ぶ以前の「人間力」において、モンゴル人に大きく後塵を拝しているからである。
神戸・淡路島での太気拳布教ツアーを終えて帰る間際、義父が話しかけてきた。
「今日な、プール行くねん。俺、プールが怖くてな、最近、やっと慣れたわ」
え〜！！だってお義父さん、淡路の漁師育ちなんだから泳ぎくらい楽勝でしょ〜が！！＼(◎o◎)／！
「いやいや、プールは波が無いし、浮力が弱いんやで！怖いがな」
そ〜ゆ〜もんですか！俺は両方泳げますけど、やっぱり海の方が怖いですよ・・・
「そ〜ゆ〜もんやで。海は潮の流れがあるからな〜。それに乗れたらいくらでも泳いで行けるもんやで」
ってな会話から、昔日の淡路島の悪ガキたちの「男塾」について話が展開して行った。いろんな方向に話は飛んだけれど、大体においてこんな感じ。
・かつて子供たちは異年齢集団で揉まれて「一人前」になった
・淡路の少年にとって「一人前」の条件は、海でみんなの「お荷物」にならずに遊べること
・お荷物になる奴は、遊びの時において行かれる
皆で無視したり、取り囲んでぶん殴ったり、休んだ翌日に机に花瓶があったり・・・という、陰湿かつせこいいじめはなかったが、遊びの仲間に入れてもらえないというのが最大にこたえる、と。
お荷物になる子を置いていくというのはイジメじゃないか、と言われそうであるが、そうではない。淡路の悪ガキの海遊びは一歩間違うと「命にかかわる」レベルなので、おいていくのが思いやりなんである。ここからが大事なのだが、「お荷物」を「一人前」に育て上げるシステムがある、というのが淡路島の異年齢集団の素晴らしいところだ。大まかに言うと、小学生になって泳げない奴は「お荷物」なので、自主的に浜辺で腹ばいで泳ぎの稽古をする。取りあえず泳げるようになったら、「お兄ちゃん」たちの集団に加わり、男塾塾生となる。塾生は一人前になるためのが待ち受けている、という。
試練〜その１．まずは浅瀬で突き落として泳がせる
その２．小舟ですこし深いところに出掛ける。潜って海底の砂を採ってこさせる
その３．係留してある運搬船に近付き片方の舷側から潜り、反対側の舷から出てくる
その４．潮目のある場所まで小舟で連れて行き、泳がせる。潮の変わり目や危ない場所を学ぶ
その５．海の上に渡し込んだ鉄管の上を歩く。ちなみに海面からはかなり距離がある（高い）らしい
「その５」まで終えた時点で「一人前」の塾生になれるそうだが、大体これは小学校４〜５年で出来るようになるという。壁となるのが「その３」あたりだそうで、なにしろ運搬船は幅１０メートルはあるので、水中は真っ暗になる。潜水能力と度胸が要る。
上記のシゴキ教育システムは、すべて子供たちの手によって運営されており、大人は介在しない。そして驚くべきことに、シゴキ教育中の事故は、まったく起きないらしい。何より素晴らしい事は、結果的に落伍者を出さずに皆が一人前になれる事。
さらに言えば、子供たちにとって「一人前」になるプロセスをクリアすることが「無上の喜び」でありこそすれ、苦痛などでは決してなかった、ということが特筆ものだと思う。
こうした異年齢集団で揉まれて本能を鍛える時期が、子供にとっては必須である。私は東京の多摩地区で少年時代を過ごしたのだが、海遊びは夏しかできなかったが、郊外で住宅建設が始まった時期だったので、住宅造成地などで色々と命にかかわるような無茶修行をした。内容をつまびらかにすると（時効だとは思うが）、賠償を問われかねないのでここには書かない（笑）。
山間部であれ、海浜部であれ、街中であれ・・・異年齢集団で揉まれることを抜きに、健全な成長はあり得ない。異年齢集団で揉まれることで、生き物としての「本能」・人間として必要な「共同体感覚」、そして「基礎体力」を練り上げてくれるのである。
（つづく）
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中国拳法の流れを汲む武術。創始者・澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。
