我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

非番のお巡りさん?


近所のコンビニに立ち寄った時のこと。


飲み物を置いてある冷蔵庫の前で商品を選んでいたら、ゾクッといや〜な気配。とびらのガラスを見たら、凄まじく人相の悪い男がすぐ後ろに。

私はそろっていた足を前後に軽く開き、彼が押しても引いても対応できる姿勢に。


動かないまま数秒の時が経過。男は左側の棚に移動してコチラを見る。私は睨みつける。改めて見ると本当に気持ちの悪い顔つき。間違いなく犯罪歴、それも性犯罪や監禁など“人食い”系の罪を犯しそうな人間のそれだった。

男も私を睨みつけるが、目をそらして「南アルプス天然水」に手を伸ばす。

商品を掴んだのだが、取り出せない。何度か引っ張ってやっと取りだす。私を避けてナナメから商品をつかんだため(正対出来ず)取り出しが困難だったのだろう。


まるでお猿だ。ジャングルでお猿を生け捕りにするには、サルのこぶし大直径の穴を掘り、中に石を投げ込んだり食べ物を入れるという。サルはそれをつかんだが最後、ハンターが近づいても“獲物”を掴み続けて手が抜けなくなり、つかまってしまう。


“ヤツ”はジャングルのお猿になったというわけ(笑)


視殺戦は私が勝ったのだが、先に男をレジに行かせて見送ってから、私も商品を買った。

駐車場でヤツの車を見るとはなしに見たのだが、スモークを貼ったバン。助手席には酒(?)でくちゃくちゃになった女が。きっと今夜の獲物だろう。


車に戻ると家内が車内から鍵を解いてくれた。男が駐車場に入ってきた瞬間、恐怖のあまりキーロックしたのだとか。

家内は神戸の実家にいたときに、嫌な気配を察して振り向くと、気味悪い男が両手を広げて後ろにいたという。大声をあげて逃げたのだが、その時もやはりスモークを貼ったバンが傍らに停めてあったという。

家内が殺気に気がつかなければ、大変なことになっていただろう。


その時の男と全く同じ妖気をコンビニに来た男は放っていたという。やはりな。

店内での話をすると、大笑いして「だってパパ、うちの実家(お好み焼き屋)に来る非番のお巡りさんそっくりやで。お巡りさんから逃げたんや。あいつ、間違いなく犯罪歴あるで」


家内の実家、ご近所に警察と菱の代紋の本家があって、お巡りさんもヤクザ屋さんもお客さんだったのだとか。なるほど、俺は兵庫県警テイストだったらしいですな。


え〜今日の教訓をば。


1.武道家は後ろにも目を付けておけ
2.スモーク張ったバンが来たら逃げろ。運転手は犯罪者予備軍


反論は許さん。以上!