我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

勝負論と上達論

私が年内に担当する日曜稽古会は、今日が最後。次週からは日曜稽古は、しばらくY師範が稽古指導を代行されます。

今日は先週までの太気的身法の基礎練習をすこしステップアップして、歩法をプラスしての動きを多めに行い、相対での攻防練習のあと推手で終了。

推手では推手での勝ち負けではなく、打撃や組討での地力を引き出す体構えを意識して丁寧に稽古しました。

勝ち負けにこだわる気迫は絶対に必要ですが、一方で多少遅れはとっても正しい練り方にこだわる、という部分も無いとただ年数を重ねるだけの稽古になってしまいます。

誤解を恐れずに言えば、その場の勝負論だけで稽古すると短絡的な稽古内容になり、長期的な上達につながらないということです。さりとて上達論を盾にして戦いから逃げてばかりでは、これまた何のための武術・武道か、ということになります。

両者のバランスを取って内容のある上達を目指して行きたい、というのが私の想いです。

幸い熱心で理解力ある方々が稽古に来て頂いていますので、今のところ上手く廻っている、と感じています。

支部塾生各位には、今回・次回(10/1)の稽古で三か月分の課題をお伝えしておきます。帰国後にはレベルアップした皆さんとお会いできることと楽しみにしております。