我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

ヒトの仕組み〜その1


先日の日曜稽古会の指導はM君にお願いして、私はフランクリンメソッドのプロフェッショナルトレーニングに出席しておりました。

これはどういうものかというと、「身体の働きを向上させるために『ダイナミックイメジェリー』と『機能解剖学の体現』を主なツールとした、ムーブメントの教授法」です。これは特定のエクササイズを繰り返すというより、人間の身体は元々どのように機能するか、ということを基点にしてクライアントの変化を促すという性質のものです。

私はこれまでもいくつかのボディワークやエクササイズを学んでいます。今回改めてフランクリンを学んだのは“コレクション”を追加するためではなく、自分も生徒も上達させるためには「ヒトの仕組み」の理解を深めることが有効であると感じたからです。

武術はいうまでもなく、ヒトとヒトとの闘争という状況においていかに状況をコントロールするか、を基に技法が成り立っています。なので学習者はそのための心身づくり・技法習得を行います。

しかしながら、これだけでは壁にぶち当たることは火を見るより明らかです。技術を習得すれば、肉体を練り上げれば、根性を鍛えれば、覚悟が決まれば・・・勝てるもしくは負けない、というものではありません。もちろん、これらは大事な要素です。ここを無視していてはまず話にならない。

でも、戦いともなれば相手も必死だし、まして鍛えた相手に簡単に技がかかるはずがない。もっと言えば、武術は、相手の実力も、戦う状況も、武器の有無も、人数も・・・決められていない状況に向き合うための稽古です。さらに言えば、そういう状況を極力作らない生き方を含めて武術とも言える。したがって強いというだけでは必ずしも武術には成らない。どんなに強くても、です。

相手より強くなれば勝てるのが(主に競技としての)格闘技であると考えれば、武術と格闘技は似ている部分がありますが、同じものではありません。どちらが優れているとかではなく、違うものです。

そこを理解していないと発展性のない最強論争になっちゃうわけですね♡


太気拳至誠塾栃木支部は、太気至誠拳法太気拳)を学ぶ武術・武道の道場です。武道初心者はもちろんのこと、武術・武道・格闘技で伸び悩んでおられる中級者以上の方も歓迎いたします。また、護身・健身(健康づくり)目的の方の参加もお待ちしております。稽古会場:小山市栃木市宇都宮市上三川町詳細は:http://taikiken-tochigi.jp/practice/
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 中国拳法の流れを汲む武術。創始者澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。

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