我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

居付かない心身

昨日、黒木先生・萩原先生とお話して感じたというか、誰の口からともなく出た言葉の一つに「とらわれやこだわりを捨てる」というのがありました。

お二人とも、現在の立ち位置にたどり着くまでいろいろなドラマ〜幸も不幸も含めて〜があり、そのなかで一見“不幸せ”とも思えることをも糧にして来られた。

口幅ったいですが、この私にしてもそれは同じです。いろいろな波風が立つ中で、武術を捨てずにやって来た。


武術という軸はぶれずに、行動や思考を柔軟に変化させて生きて来た。

新陰流剣術に「まろばし(転)」という言葉がありますが、“居付き”や“こだわり”といった囚われから心身を自由にして即時対応できる状態にする。

これこそが武の行動哲学であり、戦うということは身を全うするというブレないテーマの中においては選択肢の一つでしかない。


力のみにこだわる者はどれほど強くなろうと、心に安寧が訪れることは無い。価値観の転換を、それもアタマではなくカラダで体現せねば、常に自分以上の強者を恐れねばならないわけで。


風見鶏になるわけではないのだが、ブレない軸は囚われのない心身に支えられて存在するものだ。

「やわら(柔)」「まろばし(転)」が武術の真諦であり、これらが備わって宮本武蔵の言う「巌の身」も体現でき得る。


・・・というか先達が述べている通り、これらは同じことを別の切り口で表現しているのだから。


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