健全な稽古
最近、仕事が忙しくなかなか東京の稽古に出席できない。
ちょっとした小旅行だから、出掛けられるタイミングと天候がかみ合わないと「アウトォ!」ですから。
私の場合はあり得ないのだが、出掛けないでいるうちに「出掛けないのが当たり前」になってしまうことがある。
これがマズイ。
上達を目指すのであれば、きちっと仕上がるまで師匠に見て頂く、あるいは、師匠の動きを見て自分の至らないところを学ぶ、という姿勢が必要だから。
稽古に完成は無いとは言え、どうせやるのならキチンと仕上がるところまでやりましょうや。
出来れば、自分の目標とか将来像をある程度持つこと。仕上がる、という事に対する明確な基準を持って稽古に励むと。現実とのすり合わせはその時々で行うとして(笑)。
ぶっちゃけ誰もが高段者になるわけでもないし、その必要もない。それぞれの武術に対する距離感があってよい。
時間と情熱を掛ければ、可能性としては誰もが高段者になり得る。しかし、なり得るのと「成る」は異なる。
実際に一定期間、志を曲げずに稽古に励むのはなかなか大変だ。まして生活の中心に据えるとなれば、これはキレイ事だけでは済まない部分も出て来る。
だが、カベを乗り越える経験すら持たず、叩きつけられる事もなくひとかどの域に立つことなど、あり得ない。また仮に立てたとしても、波風たったら一発で潰れちゃうよね。
会社の仕事だって同じだろ?「きみ来月から部長!」って言われたらサ、私なら会社辞めちゃうよ。だって、無理!いくら給料たくさんもらってもそれだけの仕事出来ないもん!
それに対して拳法は、現在の力量はともかくとして稽古する事自体楽しいし、一日中そのこと考えても飽きない。
仕事せんで良いから、同じだけの時間稽古研究と指導に明け暮れなさい、って言われても普通の人は困っちゃうだろ?
俺はぜんぜん困らん(笑)。望むところだ。会社の仕事をこの姿勢で取り組んだら、来期あたり執行役員になっとるな(笑)。
まあ適度に楽しんで身体動かしてですね、気づいたら「お!俺も結構強いんじゃないかな」というところくらいは目指してみると、人生、なかなか楽しいんではないかな。
それが健全な取り組みだと思います。私はやや不健全なくらいやってちょうど良いくらいかな(笑)
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