我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

名伯楽

おとといのボクシング観戦で感動したことがある。それは・・・米倉会長の選手たちを見つめる慈愛に満ちた目と笑顔。

あれは、孫たちが運動会の騎馬戦で頑張っているのを見つめるジイチャンの目線だね。なんつうかね、すっごく優しい表情なんだな。

選手が負けても怒鳴りつけるとかではなくって、ニコニコと愛情たっぷりに見守っていてさ。本当に素敵だった。

ラウンド間のインターバルでリングの階段を昇り降りする様は、老いを感じさせるものの、完璧に型が決まっていたね。セコンドの方も息がぴったり。


ヨネクラジムと言えば、帝拳や協栄に次ぐチャンピオンメーカーで有名だけれど、米倉会長は、やり手、というより名物センセイという感じだった。

そういえば昔空手雑誌の取材を受けて「若い衆のケンカを毎日見れるんだから、こんな楽しいことは無いよ」とおっしゃっていた。

ボクシングとボクサーが本当に大好きなんだろうな。ああいう会長さんに見守られて戦えるボクサーは幸せですね。

俺がボクサーだったら、この人のためにも絶対にベルトを獲る!って気合が入っちゃうだろうな。