我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

証拠って・・・

週末にお世話になっている治療院では「構造医学」の手法を用いて膝を診ていただいています。

構造医学については詳述を避けますが、先生によれば、私の脚部のある部分はレントゲンに写らない程度のズレがあり、それを調整してゆくとのこと。

レントゲンにもMRIにも写らないけれど、施術した先生と受けた私だけがその効果を実感することが出来る。

しかし、このことは現在の医療業界の主流となっている「Evidence-based Medicine (実証に基づいた医療)」の概念とは相容れないため、通常の整形外科医と話すと噛み合わないのだとか。

この先生の手技は効く。しかし、客観的データを用いての証明はしようがない場合が多い。

でもさ、田舎や離島の医療を支えたおじいちゃん先生なんかはMRIのデータなんか使わなかった人たちがゴロゴロ居るわけで。

職場でも「データで語れ」と金科玉条のように言われる。これは正しい。データは誰が受け取っても10は10だから、語る人の「意」を入れずに客観的に判断できる。

でも、数値に表れない定性的なもの、しかも色々な切り口で見た合わせ技的な判断を要することを見極めることこそが、実力じゃねーの?

まぁ、Evidence-basedの概念から抜け出せない人は、医療の世界はともかく、武人にはなれないわな