我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

ありがたいこと

さっき起きました。ええ。また、犬枕で寝てしまってですね・・・。何度目だよ、という突っ込みが聞こえて来そうですが、来月から平塚に単身赴任するワタクシ、平日にこれが出来るのもあと少しなのです。

もちろん、週末には会えるんですが。犬は15年くらいしか生きないですし、言葉は交せないので、普段は会えないと思うと可愛くて可愛くて仕方がないです。

毎日犬の顔を見られる日々。大袈裟なようですが、失うと思うと、その有難さはひとしお。何でもそうですが、空気と同じで普段それが「ある」ことが当たり前のことって多いですね。特段、有難さを感じないと言うか。

安全な社会であることとか、きちんと仕事があることとか、暖かい家庭があることととか。

私もこのブログで太気拳は・武術家はかくあるべし、とか大上段に振りかぶることが多いですが、武術だって健康な身体と自由になる時間、周囲の理解や協力、一緒に稽古してくれる仲間、色々な“ありがたいこと”が在って初めて愉しむことは出来る。

だから、自分を支えてくれるこれらの環境を忘れては駄目ですね。“ありがとう”の気持ちを忘れて好き勝手に振る舞えば、最終的には自分に返ってくる。

好き勝手に振る舞って幸せに一生を終えるように思われる人もいるでしょうが、本当にそうかどうか、そんなこと他人には分からない。

このたび仲間が一人、稽古から離れることになり、報告に来られました。稽古を続けたくても続けられないという、後髪を引かれる思いであったことが、分かりました。

稽古が出来る我々は、その“ありがたさ”を忘れないように、そして、引き続き稽古が継続できるように、地均し・地固めをしっかりして行きましょう。

いつの日か仲間が稽古に戻れることがあったならば、戻れる場がきちんと在るよう、支部をまもって行きます。それが私の務めですから。