我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

打ち間

今日の剣道の稽古では、ある先生からだいぶ出鼻を打たれました。曰く「今日のあんたは打つべき間でないのに打ち気にはやっている」

だから普段より厳しく打ち込んでくださったのでしょう。もちろん、威力そのものはだいぶコントロールして下さっていますが、私の出る瞬間をことごとく潰された。拳法の稽古で生徒に口やかましく言っていることを、自分がやられていては、駄目ですね。

この先生との稽古で、最後に3回、良い“面”が打てたとお誉め頂きました。もちろん、太刀筋が悪くない時には打たせて下さる、というかたちで引き出していただいているからなのですが。

打ち間に入っていないのに打って出て、当たった・当たらないは実力とは関係ない、ということは数年前に佐藤嘉道先生も代々木で行われた太気拳一門の合同稽古会で仰っていました。35歳を過ぎたら、相手を引き出す稽古が大事だとも。

拳法の方についても、間に合わせの“小手先拳法”になっていないか、自分に厳しく稽古したいですね。俺は出来ている、と自分に甘い評価を下している時点で、上達とは反対の方向に向かい始めているものですからね。