我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

腰の柔らかさ


昔言われたことが時が経って身にしみてくる、という経験をお持ちの方は多いと思います。私なんかもいつもそのパターンです。

2004年のカレンバッハ先生来日時の合同稽古会で、佐藤嘉道先生に「君は強い腰を持っているが、もう少し柔らかさを鍛えるようにすれば良いな」とご指摘を頂きました。

その辺りを心掛けて稽古をしてきたつもりですが、その3年後の2007年に支部開設時にお伺いした際に改めて“腰の柔らかさ”についてお話を伺いました。詳細は割愛しますが、おおむねこんなお話でした。

曰く「君は足腰は良いし腕力もある、しかし、それを良いことにガチッとそこで受けていると、足首やアキレス腱、ヒラメ筋、膝といった箇所に負荷が溜まって大きい怪我をするよ。それを防ぐには柔らかさを練ることだ。でもな、そういう強靭さを持つ人間は得てして分からんものなんだ

うなずきながらも実感が湧いていなかった私ですが、昨年の一連の怪我は佐藤先生の予言の通りでありました。大きい怪我、とまでは行かなかったのが幸いですが、身を以て知る結果となりました。

遅まきながら当時頂戴したアドバイスのメモを引っ張り出し、改めて手帳に書き出しておきました。今日から意識して動きの改造に取り組みます。