我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

武術バカボンs

揃い踏み



昨日、期待と緊張に包まれて東京に向かったワタクシメの運命やいかに。

大阪に向かったU師範の代わりに少年部の空手指導を行い、引き続き高木先生の指導の下、太気拳の稽古に汗を流しました。

稽古は高木先生の「訓話」から。夏休み中の早朝長距離ドライブに「眠気止め」を持って行ったら抜群に効いた。のりぴー覚せい剤がやめられないのはむべなるかな。でも覚醒剤イカン、立禅で脳内麻薬を出せ・・・とのお達し。

何を隠そう、実はこの日は睡眠不足でビシビシ身体を動かしているので、私も高木先生同様「合法ドーピング」のお世話になっていたのであります。ちなみに、私の愛用品は「エスタロンモカ」。ま、それはどうでもいいんですが。

朝稽古で昔痛めた右膝を捻り、やや調子が悪かったのですが、高木先生の超絶歩法&身法を目の当たりにして気合が入ります(ドーピングのせい?)。前に立たせて頂きましたが、凄いド迫力でした。参りました!どんどん、目標が遠くなるんですけど(涙)

9時に稽古前半部が終了。友人との待ち合わせにつき、わたしはここで失礼しました。

会場である近くの中華料理屋さんに向かう。店内をのぞきこむと、・・・居ました!明らかに存在感が違う三人組が(笑)。

旧友の畠山氏に、彼の空手の師匠でアクション俳優の沙人(しゃと)さん、そして、不二流体術三代目宗家の大嶋竜太郎さんをご紹介いただく。

沙人さんは極真会や古流剣術、琉球古伝空手を習得し、いまは独自の道を歩まれておられます。鍛え上げられた鋼の筋肉が、タダモノではないことを雄弁に物語っています。武道に関しては真摯な畠山氏が就いた師匠、と聞いてこのたびお会いさせて頂くことになったのです。

そして、大嶋竜太郎さん。一昨年、不二流体術の第三代宗家を継承された知る人ぞ知る超武闘派。雑誌で宗家継承の記事を読んだ時は、このようにお会いすることがあるとは夢想だにしませんでした。

怖そうですが(いや怖いはず)、腰が低く魅力のある九州男児です。

向学の志が高き若き宗家は、沙人さんの古伝空手と交流稽古されているのだとか。ちなみに私と同い年=41歳です。この日知ったのですが、友人の畠山氏も同い年。みんなバカボンのパパですね

武術家が4人集まれば、話す内容は・・・ね。まぁ、○ちゃんねるが炎上してもアレですから、詳細は書きませんが、一言で言うと「良い子はマネしちゃいけません」。沙人先生がほんの少しだけ年上ですが、この人も超がつく武術バカボン(失礼)。年長者であることを忘れて、煽りまくりです。

ちなみに酒を飲まない大嶋宗家と私はウーロン茶。私はいつも「ホント、それウーロン茶かよぉ。(焼酎)入っているんじゃないの?」と言われますが、宗家もご同様だとか。

畠山の兄貴は、良い師匠持ったよな〜(いろいろな意味で)。だって、この日はこのお二人からの熱血指導を頂いたと言うのだから、贅沢ではありませんか。

技術についての話題も随分と盛り上がりました。誰かがちょっとテーマを上げると、お互い似たような意見が出るのはびっくりしました。

これは、その場にいた全員が競技者では無く、武術人であったということに起因するのではないでしょうか。誰もが安易な組手より体の練りと胆力、そして空間の制し方を重要視していました(もちろん、組手を逃げる人物はいません)。

これは組手を重んずる太気拳では、異質呼ばわりされる至誠塾の稽古方針&方法の正しさが逆輸入的に証明されたようで、私にとっては(確信していたとは言え)存外の喜びでした。

しかしなー、全員、そろいもそろって「いや〜、俺の道は正しかった」ってうなずいている上に、ブログで「俺の道正しい宣言」しているんだもん。

今後も、凱旋塾塾長・沙人先生と大嶋宗家の交流稽古は続くとのこと。私は宗家でも塾長でもない立場故、太気拳の島村というよりは、武術バカボンの一人として、時々からませて頂きます。

ちなみに・・・不二流の草創の歴史に出てくるS道のI先生ですが、私の武のストーリーにも微妙に絡んで参りますが、その辺のお話は、再会した折にでもまた!

ハッキリ言って、ワシらの出会いは必然ですぜ(と含みを持たせておきます♪)

本当に濃い一日でした。男の40代って面白いよなぁ、なんてつくづく感じます。今回の御縁をくれた畠山の兄ぃに、感謝感謝!であります。



註)本日の一枚。三役そろい踏みの図。扇の要は沙人先生