我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

じっくりと

私は来月でバカボンのパパとおなじ41歳になります。同年代の知人・友人に話を聞くと、成人病にかかっている者が割合に多いようです。

今日も友人の一人から「糖尿になった」と聞きました。この手の話は随分と聞いたので「ふ〜ん」と受け流しました。これはもう、うまく付き合うしか無いですね。

彼の場合、ビールとそのつまみが原因です。飲むし、食う。

心配した彼は「お前はどうだ?」と聞いてきましたが、私はオールAです。正確には、視力と体重だけは合格点では無かったのですが。

私は体重の基準値がたしか63キロですが、あるとき除去脂肪体重を測ったところ、65キロ近くあったように記憶しています。なので、体重だけは基準値は無理ですね。千日回峰でもやれば別ですが

いつも健康診断の後や酒が原因での失敗の後に、高らかに断酒や食生活改善を宣言する彼ですが、上手く行った試しがありません。さすがに今回は身にしみたのか、随分とスリムになったようです。

さて、彼の生活改善が上手く行かなかった理由は何でしょうか?私見ですが「急に習慣を変えたから」ということに尽きると思います。

ときかく彼は一生懸命やります。そして一定の効果を出した後、そろそろ良いだろうと飲みに行ってしまい、そこでスパークしてしまうのです。いや、良いんですよ、飲みに行っても。

飲みたいのに飲まないのは精神衛生上、よろしくない。彼のやり方の問題点は一気に生活改善し、一気に戻そうとすること。

こうと決めたら一気通貫でやり抜くことも大事ですが、これはよほどの決意が背景に無いと難しい。よほどの決意は余程の必然性がないと、続かないのです。

彼が私の身を案じたのは、私とよく深夜に飲みに行って居たり、酒は飲まなくても、私が甘いものを好きでよく食べることを知っているからなのです。

気遣いは有難く頂くとして、私は徐々に生活習慣を変えつつありますので、たぶん問題ないでしょう。大事なことは「徐々に」という点です。急に変えたら駄目です。時間を掛けて作ったものは破綻しにくい。

武道の稽古でもこの点は同じだと思います。功を焦ってはならない。じっくり腰を据えて、少しで良いから毎日稽古することですね。

じっくり身につけた技術は、簡単にキレが落ちたりしないものです。自分と向き合って、しっかり練り上げて行きたいですね