我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

まだまだ未熟

情けないことだが、剣道の稽古でフクラハギの肉離れを起こした。

先だっての稽古で、後半は高校生以上が元に立つことになったのだが、剣道超初心者の私は当然、元では無く懸かる側に立った。

何人かの人に懸り、最後にお願いしたのが高校生の女の子。彼女、私に面を打たせてくれた後、体を捌かず体当たりを受けるべく立ちはだかった。(剣道では当たり前なのだが)これは予想外の行動だ。私の目方は1.5倍近いのだから。

事故を回避すべく私は急停止したのだが、その際に足を痛めてしまった。

帰宅してそのことを娘に話すと「大丈夫だって。何年も剣道やっているんだから!」と一言。もっとも、「じゃあお前、今度、俺に懸り稽古付けてくれ。体当たりも受けてくれよな」と笑って言うと黙ってしまったのだが。

実は私は体当たりには自信がある。昔、数人に取り囲まれた際、その内の一人にショルダーアタックかまして、伸ばしてしまったことがある。類することは、一度や二度ではない。

もちろん、剣道の当たりは腰の入れ方や間合いが異なるからすぐに同じ威力は出せないだろうが、それでも男が倒れる当たりを女性には喰らわすことは、出来ない。

彼女、私が当たっていたら衝撃を殺して受けるとかの行動が取れたのだろうか?受ける姿勢を取った、ということは自信があったのかもしれない。意外と大丈夫だったのかな??

う〜ん、でもまぁ怪我をしたのが私で良かった(かな??)。

多少だが収穫もあった。人間、予想外の出来事が起きたら固まる、っていうことをあらためて実感したこと。そしてその瞬間は意外にモロイということも、体験を通して再認識した。これを組手で実践できれば達人と言えるかもしれない。

それと自分の体力を過信しないこと。当たり前だが、稽古中は絶対に油断しないこと。これって、初心者でも知っている当たり前のことなんだけれども。

まだまだ俺も未熟だなあ…。