我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

水曜稽古会

本日の稽古は打拳と推手をメインに行う。最初は、寒いのでその場突きを準備運動代わりに行う、という予定だったのだが、せっかくなのでメインテーマにすることに。

やや専門的な話になるのだが、太気拳の源流である“意拳”の打拳はかなり特異な打法を基本にしている。意拳の身法が相当身についていないと、打拳が形にもならない。

もっとも私は意拳を専一に稽古した経験がなく、高木先生が編んだ太気拳の稽古の一環としての意拳の動きしか知らないので、北京の意拳(←定義が難しいが)という観点とは違った捉え方かもしれない。

近年、太気拳で正拳での打拳というと、上記の意拳の打法に近いものを想像する人も結構多いかも知れない(そもそも太気自体がメジャーとは言えないか)。どちらかと言えば、澤井先生が出された技術書の打法に近い。

で、昨日の稽古では空手的なその場突き・逆突き・順突きを行い、それを太気拳的な間合いで使えるようにアレンジした。

いわゆる意拳的な打法もその内には行うが、まずは普通に打つことをじっくり行い、双方を身につけてもらうつもり。

打拳のあとは小休止をはさんで推手。双推手のほかに、手を利かせるための片手での“鍔迫り合い”など取り混ぜて稽古。

さすがにこれは、合気道経験者のYさんが大分上手で、M君も苦労している様子だ。時間を少し過ぎて終了。

水曜稽古はしばらく、今回の流れで行こうかと思う。