我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

マン・ツー・マン

今日の稽古は3人欠席。というわけで水曜稽古会はM君とのマン・ツー・マンでの稽古となった。

M君は一番入門が早く、出席率も高い。したがい、私が稽古中にした話は大概聞いて居る。また、稽古では最大公約数の話を何度もすることとなるため、周囲に照準をあわせると復習が多くなる。

そんなわけで、今日は彼の為のオーダーメイドの稽古となる。

立禅⇒揺の指導、腕回し練各種、前腕での当り、捕り手系の稽古、そして最後は単推手と塔手での崩し合いで締めた。

幸か不幸か一対一での稽古となったため、彼の現在のレベルを再確認し、そして次のステップへ進める足がかりと出来たと思う。

太気拳は(ご存知の方も多いが)技を各論で捉えず、禅で練った渾元力を展開する方法論として、技の稽古をする。

それゆえ、難しさはひとしおだ。時々は、昔の武術家のように特定個人もしくは少人数向けの稽古により、密に感覚を手渡す事も大事だと思う。

もっとも、俺のコピーばっかり作っても仕方ないので、基本は外さないけれど個性ある遣い手が何人か育てば良いな。そうしたら、色々なタイプの先輩見て自分の目標作れるから。