我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

バランス〜武のネガティブリスト

軍隊が武力を行使するに当たり、その行動基準の定め方としてネガティブイスト(禁止規定)とポジティブリスト(根拠規定)の2つの方式があります。

で、“わが軍”(笑)は・・・

ポジティブリスト形式、すなわち「法律に明記されていない活動は行うことが出来ない」という形を採用している。ゆえに、違憲ではなくても自衛隊法にその根拠規定を持つ活動以外は行うことができない、という縛りがあるわけですね。

その良し悪しはここでは論じません。ですが、これを個人が行う武術に置き換えた場合、ネガティブリストに基くべきです。武術の技を使わねばならない事態において「これだけはやってはいけない」ということ以外は、躊躇せずに行う。法律的な事、事後の人間関係、自分の置かれた立場、倫理観・・・など、行動の基準になることは各人で異なると思います。

もうひとつ。武力行使の基準もそうですが、技法を構築するにあたっても、ネガティブリスト方式で行くべきです。

多くの格闘技・武術に、相手がこう来たらこのように対応する、というパターンがある。それはそれで良い。太気拳にも、もちろんある程度あるわけですが、それはあくまで一例に過ぎない。私が思うに、太気拳の、というか武術の技法上のネガティブリストは、究極的には「心身の動的バランスを崩さない・崩されない」という一点に集約されるのではないか。

不意に心身のバランスを崩されると、居付きも生じるし、力も出し切れない。だから、動きの中でバランスを崩さず、相手の意志・動きに応じた「必然の動き」を行えるようにする。立禅・這い・練りのシンプルな動きを練り込み、そこで培った力を推手・組手での検証を繰り返すと、手が・身体が勝手に「答え」を出してくれるようになる。危険な位置取り・動きが直観的にわかり、自ずと其処を避ける。

この能力が発揮されるのは何も「武力行使」の場面だけではありません。普段の行動から危険を避け、無用のトラブルを回避する感覚が芽生えてくる。むしろこちらの方が大事で、実のところの感覚は「心構え」を持つだけでは不十分です。とくに人間関係の中で揉まれていない方などは、この感覚は皆無と言っていい。

生身の人間と真摯に向き合ってこそ、バランス感覚は身に付くものであります。ぶっちゃけ・・・「私の所に太気拳を学びに来てね♡」という売込のお話ですヽ(^。^)ノ


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 中国拳法の流れを汲む武術。創始者澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。

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