我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

文武両道

昔から「文武両道」と言いますが、現代では子どもたちの習い事の上位を、塾や英会話などの「お勉強系」のものが占めています。運動系でもスポーツが多く、どちらかと言えば武道人口は減少傾向にあります。

脳の機能を十全に使う、という観点から言えば、大人にしろ子供にしろ、入力(=お勉強)だけを鍛えるのは片手落ちです。入力情報を基にして、書く・話す・体を動かす・・・という出力が行われる。入力だけを鍛えて出力を鍛えないのは、脳みそをきちんとつかえていないという意味で「頭が悪い」と言えます。
運動は脳の指示で行われるわけですから、出力を鍛えるにはもってこい。特に武道は、「戦い」を題材としてあらゆる状況を想定して心構えと技術を練り上げるので、実は脳力開発には最適です。

文武両道の「武」をスポーツととらえる向きがあるが、それは誤りです。

スポーツと武では、どちらが上かではなく脳の働かせ方が異なる。スポーツではルールと審判が存在しますが、武が本来想定する戦いには審判とルールは存在しない。正確には、それらは外部に存在するのではなく「己の内」に在る。

決まっていないのはそれだけではない。場所、相手の人数、武器の有無・・・すべて決まっていない。強さは必要であるが、「武」は腕力の強さだけでは成り立ちえず「実践行動学」とでも言うべき側面が大きい。それゆえ「文武」は車の両輪のごとく一対であるべきなのです。

日本の大変革期であった明治維新の立役者たる人たちが、皆、「武」を修めていたことは決して偶然ではない。武の修行の下地が維新回天の偉業を成さしめた。

いわゆる「知行合一」を目指すのであれば、「修文練武」「文武両道」は基礎として修めるべきものだと感じます。そしてそれは、いくつになってからでも始められるし、特別な身体能力を要するものではありません。

なかでも太気拳は、筋力やバランス維持能力はもちろん、脳・神経の機能を向上させるトレーニングが豊富にあり、生涯を通じてレベルアップして行ける体系を備えています。

直接的には「格闘」「戦闘」の技術に過ぎないモノを、このような「実践行動学」にまで高めた先人の叡智を継承し、普及・発展させていきたいと考えております。



太気拳至誠塾栃木支部は、太気至誠拳法太気拳)を学ぶ武術・武道の道場です。武道初心者はもちろんのこと、武術・武道・格闘技で伸び悩んでおられる中級者以上の方も歓迎いたします。また、護身・健身(健康づくり)目的の方の参加もお待ちしております。稽古会場:小山市栃木市宇都宮市上三川町詳細は:http://taikiken-tochigi.jp/practice/
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太気拳とは>
 中国拳法の流れを汲む武術。創始者澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。

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