我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

「意」について

ここ数日、稽古量を抑えています。

実は撮影の2日前に以前痛めた肩の怪我が再発してしまい、撮影を延期しようと考えるほどだったのです。しかしながら、諸々の手配・依頼をご破算にするわけにもいきませんので、断行しました。

幸い当日の朝には、前日までの痛みが嘘のように消失し、不安を抱えながらも撮影をやり切りました。で、撮影後にカメラマンさんや、共演してくれた支部塾生M君らと会食を終えて車に乗り込んだ途端、痛みが襲ってきました。不思議なものです。

どう考えても、痛みを抑えていたのは「絶対やり切る」という“意”がなさしめたことだったとしか考えられません。

佐藤嘉道先生のご著書に「意」について述べてある項目があり、そこには「何か求める精神的目標がなければ立禅をする必要性がない」という一文があります。人の能力は必要性・必然性に応じて発揮される。必然性があってこそ、人は真剣に行動する。そして、行動の真剣さの度合いが、取り組む対象の出来栄えにつながる。まして武術は最悪、命に関わることなのだからその重要性は言わずもがな。


我々の取り組む太気拳を宗師・澤井健一先生は「気と気分だけの拳法」と喝破しました。太気拳でいう「気」とは、気功でいうような生命エネルギーという部分だけではなく、人間の持つ内的な力のMAXが瞬間的に発揮された状態を指します。それは、神経の持つ機能であると思われますが、そこに精神の介在が不可欠です。

意拳の技術や用語が日本に紹介されて久しいですが、時々、その使われ方に違和感を覚えます。特に頻繁に用いられる「意念」という言葉。「○○という風なイメージ」という使われ方を聞きますが、これはどうなのかな、と。

これについては、稿を改めます。

なお、怪我は快方に向かっております。あと1〜2日は治療と並行して稽古のペースを落とし、様子見であります。




太気拳至誠塾栃木支部は、太気至誠拳法太気拳)を学ぶ武術・武道の道場です。武道初心者はもちろんのこと、武術・武道・格闘技で伸び悩んでおられる中級者以上の方も歓迎いたします。また、護身・健身(健康づくり)目的の方の参加もお待ちしております。稽古会場:小山市栃木市宇都宮市上三川町詳細は:http://taikiken-tochigi.jp/practice/
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太気拳とは>
 中国拳法の流れを汲む武術。創始者澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。

太気拳とは(詳細版):http://taikiken-tochigi.jp/taikiken/

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