我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

武道以前の・・・

こないだ某所で聞いてびっくりした話。

ある道場で永年稽古していた人間があることがキッカケでぱったりと来なくなったそうだ。そのキッカケが先生の「ダメだし」だったと聞いて、ワシャ鼻から牛乳だよ。ダメだしされて来なくなった人は私も知らない仲じゃないんだが、30歳代も半ばになってそういう精神だったとは、驚きだね!


ほめて伸ばす、という言葉が聞かれるようになって久しいのだが、正直私は「それってどうなの?」と思っている。それよりか、指導者はきちんと見守ってしかるべき時にしかるべき言葉や態度で導くことが大事なんじゃないかと思いますね。

もちろん、そのしかるべき言葉には“ほめる”っていうのもあります。だから、私も人を褒めることをします。良いところや努力、あるいは進歩した点を見つけてそれを褒めるのは、ほめた方もほめられた方も気持ちがいいものです。

だがねぇ、ダメなもんはダメなんだから、そんなもんは褒めんでもいいよね。べつにクサすことはないけれど、直すべき点は指摘して当然です。

まして、大人の職場や稽古場だったら「ほめられて伸びるタイプなんだよ、俺は」なんて言うたらイカンわ。それって、ほめないと伸びないってことですか(笑)。もっと言えば、その人が取り組む対象が武術・武道だったらそういう発言している時点で終わり!「武」というものは、自分を力で全面否定しようとしてくる相手に使うものでしょ?まぁ武術ごっこ・武道ごっこをしたいのなら話は別だけれどね。


冒頭の御仁は、何度か食事をしたことがあるけれど、この人、はっきり言って自分と向き合うことが出来ない人間でした。自分に対する評価が高すぎるから、周囲が正直な感想を言うと耳をふさいでいたよ。私に対しても同様の態度をとったから、それ以降は無視することにしました。私の弟子ではないしね♪


大人にダメ出しをしてくれる存在は、ありがたいものですよ。ネットで便所の落書きを書いている暇人はともかくとして、正面切ってダメ出しをするということは、その人と向き合ってくれているということです。自己評価だけが高くて何も行動できない人間ってのは、ふつうは面倒臭いだけの存在ですから。

合宿の際に佐藤嘉道先生にいい表現を教わりました。曰く「武道以前の問題だっぺ!」

こういう「武道以前」にならんように、自分も気を付けま〜す♪


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