我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

本日の稽古

さて、気を取り直して本日の太気拳の稽古会の概要をば。

県南体育館はボリジョイサーカスが来ていた為、本日は全館貸切で場所取りできなかったものの、幸い台風一過でよく晴れ渡ってくれたので、鷺城跡のエリアにある鷺神社で稽古。

8月5日にもここで稽古したのだが、何しろ雰囲気あり過ぎ。杉の巨木が何本も生えていて、禅を組んでいると巨木のパワーが入ってくる感じがする。

ここは住宅地からも引っ込んでいるし、誰からも文句が出なさそうなので、試声(しせい)を稽古する。鋭く声を出すことで、力を奮い起こす足がかりとする稽古なのだが、大きい声を出すので普段はなかなか稽古出来ない。

初めて目にする試声に、二人の生徒は戸惑い気味である。まあ、やっていればじきに出来るようになるでしょう。

因みにもう時効だと思うので話すが、私はこの試声で近所の工事のおっちゃんを“お漏らし”させた事がある。本当に申し訳ない!!

続いて前手での打拳、後手の打拳を歩法付きで繰り返し行い、これらに横面打ちを加えて幾つかのパターンでミット打ち。

その後、推手と掌打合わせ、それと前捌きの稽古と対人での稽古を多めに行い、たっぷり汗を流して終了。

太気拳の組手では手の利きと強さが大切ゆえ、今後は相対稽古で少しづつそれを実感してもらうつもり。天才でもなければ、まずはぶつかり稽古を経験しないと、柔らかい動きを真に使うことは出来ない。

我田引水で恐縮であるが、柔術合気道など捕り手系の武術の方達にも、推手などの太気の相対稽古は有効だと思う。素晴らしい技術の持ち主も居られるであろうから安易な事は言えないが、動きの中で中心を取れる方は稀であろう。

動きの中で中心をとる、というのは古式通り得物(剣・杖・槍など)を併せて稽古するか、推手系の稽古を行うかせねば、難しいのではなかろうか・・・。

逆手も、そのうちに、少なくとも年内にはやるかな。