緩急について
しばらく会っていない武友のSNS投稿を見ていたら、最近彼が心掛けていることとして
「相手より小さい力でゆっくり動き、しかもこちらが制することが出来る動きを求めている」
という趣旨のことが書いてあった。
彼自身は自身が所属する団体では現役選手としてトップであり、プロの試合にも出場しており、要するに運動能力はかなり高いのである。しかしながら、そのスピードやパワーを以て制圧するのではなく、むしろそれらを抑えて立合って制したい、というところに彼の志の高さを感じた。
彼がその言葉を口にした意図と前提は分かりかねるが、私自身もそのように考えている。強く速く自由自在に動く鍛錬をしつつ、一方で、省エネ的な戦い方ができるように「価値観や思考から変える稽古」を行っている。
動画１は２０１７年にある空手師範と稽古をさせて頂いた際のもの。歩法と身法の理をお伝えさせて頂いたのだが、これは力や速さ、そして変化への対応を体現している。
動画１：
太氣拳歩法の解説〜武術 格闘技 運足 歩法 ステップ フットワーク
一方動画２では、パワーもスピードも落として門人さんの組技の間合い（彼はブラジリアン柔術経験者である）に付き合いながら、組手をしている。
動画２：
色々と考え方があるが、パワー・スピード・テクニックの組手を経て、柔・緩の要素を入れていくと間違いがない、と感じる。
ちなみにスピードガン的に速い打法は、選択肢がすくなくなるということも、覚えておくとよろしいかと。これは、初見の相手とルールの制約がない組手を行えばわかると思うので、言葉で述べるのは避けたいと思います
太氣拳尚武館は、太氣至誠拳法（通称・太氣拳）を学ぶ武術・武道の道場です。武道初心者はもちろんのこと、武術・武道・格闘技で伸び悩んでおられる中級者以上の方も歓迎いたします。また、護身・健身（健康づくり）目的の方の参加もお待ちしております。稽古会場：小山市・栃木市・宇都宮市・上三川町。神戸市（支部）詳細は：http://taikiken-tochigi.jp/practice/
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＜太氣拳とは＞
中国拳法の流れを汲む武術。創始者・澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。
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