我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

天才の構造を知る

才能の足らざるを嘆き、環境の整わないことを愚痴るものは多い。しかし、凡人であっても、天才の構造を知れば今目の前にある壁くらいは、越えられると思う。

たまにテレビをつけてみると、IQ188というとんでもない頭脳を持つ青年・太田三砂貴くんの取材を放映していた。

f:id:superbody:20190409233942j:plain

なんと5億人に一人!!というとんでもない頭脳を持つ24歳。太田君は実に多才な青年であるそうで、高校時代に独学で大学レベルの数学や物理学を修めたり、これまた独学でピアノが弾けるようになったり、素晴らしい絵を数式に従って描いたり、英語は三か月で流ちょうにしゃべれるようになったり…といった具合に、単に勉強ができる、というのとはまったく別物の存在。

彼にとって自然を観察することが最高の学びであるという。おそらくミケランジェロとかダヴィンチ、日本でいえば宮本武蔵といった万能の人と、同質の頭脳を持つのではないだろうか?

こうした真に多才・万能と言える人は、この世の事象に通底する「理(ことわり)」というものの存在がはっきりと見えているのだと思う。

すなわち抽象化能力が高いということ。抽象的というとふわふわして意味がないというか役に立たないことのように言われるが、本質や原理原則とはそうしたものだ。

むしろ具体的になればなるほど、その局面にしか通用しないものとなる。

そう考えると、武の個々の技(具体)から運動の本質に立ち返り、站樁=立禅に抽象化した王薌斎という方も、おそらくは恐ろしくIQが高い人であったのだろう。

我々は日常に埋もれ稽古時間の少なさを嘆く、というか言い訳するのが習慣になってしまっているが、天才が如何にして多芸を極めるのかということについて知るならば、抽象化能力を高める工夫を行うべきであろうと思う。

天才の構造を知れば、凡人とてその修練の指針になり得ると感じる次第。

 

太氣拳尚武館は、太氣至誠拳法(通称・太氣拳)を学ぶ武術・武道の道場です。武道初心者はもちろんのこと、武術・武道・格闘技で伸び悩んでおられる中級者以上の方も歓迎いたします。また、護身・健身(健康づくり)目的の方の参加もお待ちしております。稽古会場:小山市栃木市宇都宮市上三川町。神戸市(支部詳細は:http://taikiken-tochigi.jp/practice/
太氣拳とは>
 中国拳法の流れを汲む武術。創始者澤井健一が立禅と命名した「ただ立つだけ」の独特の鍛練法を核とする。

太氣拳とは(詳細版):http://taikiken-tochigi.jp/taikiken/

☆お問合せはこちら:http://my.formman.com/form/pc/AntTny9AIWHChfRQ/