我が拳客商売

拳の研究・指導を生業に据えての世渡りの中で起こる悲喜こもごもを、筆の赴くままに書き綴っております

武術雑感

太氣 meets 合氣 in 赤羽

8/9(日)は夕方から、Facebookでやり取りをさせていただいている小嶋誠先生をおたずねしました。小嶋先生は日本古流柔術氣慎塾という道場を主宰されており、合気柔術の研究・指導に尽力されています。今回、その稽古に参加してご指導を頂きました。 小嶋先…

勝負一本、出よ。合気武道への出稽古備忘録

合気は引いてはいけない。「勝負一本、出よ」と惣角先生は常々教えられた。 打とうとするところ、変わるところ、構えるところなどの間をとらえる。間で打つ、間に打つ。絶対に受けられない。 しかし単技のスピードが速くなければならないことはもちろんであ…

名人の謦咳

中倉の剣道の大きな特色は、足を自在に使うことだ。それは若い頃、中山先生と、植芝先生の足の踏み方から学んだものが大きいという。 中山先生の歩み足の稽古については前にふれたが、植芝先生も歩み足であった。 (杉崎寛『現代武道家物語』所収、中倉清よ…

「意図」と「前提」を踏まえて練る

正しい動きは無限にあり、同様に間違った動きも無限にある。武術の技法だけではなく、行為の正否は、その意図と前提如何による。 以前、人を介してある武道の先生をご紹介いただき、組手(試合形式の自由攻防の稽古)交流をしたことがある。 多少の組討ちあ…

足腰と胴造り - 試論「マイク・タイソンの打法」

ボクシング を格闘競技としてではなく、喧嘩の流儀のひとつとして捉えるとして。 究極のボクサーを一人「だけ」挙げるとすれば、やはりマイク・タイソンだな。 あの天才ボクサーは、他のボクサーと打拳の仕組みが違う!!!・・・という解説と実技を、本日の…

また逢う日まで!!(少年部最終稽古)

2月29日(土)は少年部(護身空手道)の最後の稽古でした。 門人のIさんの紹介で2016年6月にみえたAさんご一家の兄弟に「護身空手道」という態で指導をしていました。護身空手道のクラスは、途中、大人の方が数名みえましたが、結局のところ続いたのは、この…

崩導大阪セミナーに参加しました

神戸での太氣拳セミナー終了後に大阪に移動。武友の川嶋佑先生が開催された「崩導セミナー」にお招きいただき、参加して参りました。 内容は、一言でいうと「奥義」(by 川嶋先生)です。 崩導セミナーについて(川嶋先生ブログ):https://ameblo.jp/karate…

2/23(日)太氣拳神戸講習会、無事終了しました(テーマ:続飯付け)

今回のセミナーでは「続飯付け」をテーマにお伝えしました。 続飯付け(そくいづけ)とは、剣術でしばしば用いられる言葉。コトバンクによれば・・・ 続飯でくっつけること。また、続飯でくっつけたように、ぴったりくっついてはなれないこと。そこいづけ。 …

武術・武道と学問 -その1

皆さん、学問は好きですか?こう聞くと「いやぁ~学問なんてガラじゃないし」「お勉強は、ちょっとねぇ」という答えが返ってくることが、多い。 学問=お勉強、という図式が何となくでき上がっているかのようだ。で、この図式、正しいのだろうか?どう思いま…

脚底に徹す(炎鵬 vs 朝乃山戦)

大相撲の炎鵬関、素晴らしいですね。今場所の朝乃山戦、足腰の備えが秀逸。まさに万全の態勢だった。 www.youtube.com 小が大を制するには、この力の流し方が必要になるのだが、大事なのは体構え・腰の備え。決まり手は腕(かいな)を手繰っての押し出しだが…

武道家は「六者」たれ

真の武道家たらんと欲する者は「六者」たれ。六者たらんとするためには「愛」が要る。ゆえに、愛なきものは去れ。 銀座で包括医療のクリニックを改行されている吉野敏明医師のFacebook投稿を拝読し、昔、空手の師匠のお一人に言われたことを思い出した。 ~…

審査会・講習会・忘年会

本日は、午前中に少年部(護身空手道)は審査会を、太氣拳は午後から審査会・講習会、ならびに忘年会を執り行いました。 普段の稽古で「この人は大体これくらいのレベルかな」というのはある程度分かっていますが、稽古では参加者を伸ばすこと、そして私が体…

打撃格闘技と武術

時々、合気系の方から「対打撃」について質問を受けることがある。神戸の兄弟・安部孝重氏率いるShin-Kobe 実戦合気護身武道で一応技術顧問なる立場でもあり、アドバイスさせていただくことも多い。 また、私は比較的オープンに様々な方とお付き合いする方な…

拳客商売

近ごろの世の中は戦の恐ろしさが消え果たかわりに 天下泰平になれて生死の意義を忘れ、人それぞれが恐ろしいことを平気でするようになった・・・。なればこそ油断は禁物ということよ。 (劇画版 『剣客商売』金貸し幸右衛門) 最近、池波正太郎先生の『剣客…

名は体を表す

9/14(土)、15(日)は神戸に太氣拳布教の旅に出ていました。 土曜日は神戸の兄弟こと安部孝重氏率いるShin-Kobe 実戦合気護身武道(以下、神戸道場)にて前半部分の指導を担当し、後半は合気武道の稽古を体験させていただきました。神戸道場HP:http://shi…

厳しすぎる稽古??

空手道場の稽古が厳しすぎるということで、先日SNSで動画がさらされていました。 動画:https://www.youtube.com/watch?v=k5BrGGNAhs8 知人から意見を求められましたが、即答は避けました。個人的には前後の文脈が全く分からないので、指導の是非そのものに…

剣術的拳術

本日の稽古では、腕を刀のように遣って入る「差し」の稽古を行いました。「差し」にもいろいろなパターンがあり、また、相手の状況に応じて「迎え」や「払い」に変化します。 これらの分類は「手に任せる」という在り方の表現のひとつであり、固定的なもので…

通り魔事件に思う~護身・自衛における上位概念と下位概念について

川崎とさいたまで、いたましい殺傷事件が起きましたね。 様々な方が本件についてコメントされています。この手の事件を防ぐ、せめて少しでも減らせるために、それぞれの立場で考える必要はあります。 政治家は社会の在り方やセイフティネットを。教育者は加…

ランチェスター戦略と格技

テレビ番組はあまり見ないが、「消えた天才たち」は時々見る。 井上尚弥を破った林田太郎さんのお話。ランチェスター戦略の第1の法則ですね。すなわち「兵力数が少ない劣勢軍」は接近して戦ってこそ活路が見出せる、と。 かなりスケールは落ちますが、むか…

私の太氣拳に対するアプローチについて

私の武の根幹は、今も敬愛する旧師に学んだ太氣拳の功法を、気功養生学や刀禅などの内功系の修養法や、各種運動療法、身体文化からの学びを通して検証・深掘りしたものです。 武において検証というからには、対人でのスキルに繋がることが重要です。もちろん…

気配を感じて攻撃をかわす?

昨日、テレビ番組で「達人なら背後からの気配を感じて攻撃をかわせるのか?」というテーマを扱っていた。 背後からの攻撃をかわせる、と謳う武道家三名が被験者となってこのテーマについて検証するという設定。 まずは三人の稽古風景を紹介し、道場において…

5/11(土)開催。太氣拳スペシャルセミナー「対打撃技法完全攻略」

Shin-Kobe 実戦合気護身武道さんとのコラボで太氣拳セミナーを、5月11日(日)に開催します。 お申込みはこちら:http://shinkobe.site/seminor_event.html テーマはズバリ「対打撃技法完全攻略」。 主に合気系を含む柔術など捕り手技法を軸とする武術・武道…

宝探し〜太氣「剣」?

ミッシングリンクを探す作業は、とても面白い。まるで宝探しみたいなもので・・・。本日は、木刀を遣った組み稽古を団体稽古で初めて取り入れてみました。武術として学ぶ場合、表芸が無手の体術だとしても、身体操法には「得物」が土台として存在します。 武…

太氣拳を立体的に捉える〜その3、華佗五禽戯 - 2

日光の合宿では、五禽戯の基本となる【熊戯】を学びました。 五禽戯には、熊、鶴、鹿、虎、猿の五種の動物が含まれ、それぞれに要求される【神態】が異なります。個人的には今回練った熊と、4つ目の虎が好みですが、それぞれに深い意味合いがあり、補完しあ…

太氣拳を立体的に捉える〜その2、華佗五禽戯 -

*太氣拳を立体的に捉える〜その2、華佗五禽戯 - 1いきなり敵を作りかねないこと言いますが、私はいわゆる『象形拳』というジャンルが苦手です。いや、はっきり言うと大嫌いです。生理的に、という言葉を使いたくなるくらいに受け付けません。 うちの拳法は…

太氣拳を立体的に捉える〜その1、華佗五禽戯 - 序

*太氣拳を立体的に捉える〜その1、華佗五禽戯 - 序太氣拳をお伝えする者の端くれとして、太氣拳とは何ぞや?という大きなテーマについて様々な角度から考察してみようと思い立った。思い立ったら吉日!ということで、書いてみるど〜。もちろん、私は発展途…

贅沢な時間〜沖縄空手道講習会

『沖縄武道空手道無想会』さまの講習会に参加させていただきました。武縁を頂いている「隊長」こと芹川氏が東京講習会の運営をされており、お招きにより貴重な機会を頂きました。無想会師範である新垣先生はアメリカのユタ州在住。本来の沖縄空手(首里手)…

打撃系?組技系?

佐藤聖二先生の遺稿集『太気拳・意拳研究ノート』を拝読しております。これまた道の大先達であらせられる佐藤嘉道先生のご著書『拳聖 澤井健一先生』と併読して、稽古の指針させていただいています。旧約聖書と新約聖書みたいなものでしょうか? おこがまし…

武における立禅の効用〜その2

なぜ「座」禅ではなく「立」禅をおススメするのか?について考察を述べます。 まずお断りしておくと、私自身は少年時代にある程度座禅の経験があります。また、長じてからも一時期取り組んでおりました。もちろん、立禅と同じ熱量で取り組んだわけではないの…

武における立禅の効用〜その1

相手が何かしようと近づいた場合には、必ず右手か左手で「何ですか」と間合いをとる必要がある。そのまま立っていると、接近しすぎて、相手がいきなり攻撃してきた場合にはぜったい防御できない。 (佐藤嘉道『拳聖 澤井健一先生』)先日の就労セミナー「立…